八重山最大の夏の伝統行事 四カ字豊年祭-来夏世の豊作を祈願

八重山は豊年祭シーズン。四カ字の豊年祭が行われた。

八重山は豊年祭シーズン。四カ字の豊年祭が行われた。

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 八重山の各地で行われる夏の伝統行事「豊年祭」がピークを迎えている。7月21日と22日、郡内最大の四カ字の豊年祭が行われ、来夏世(クナツユー)の豊作を祈願した。

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 豊年祭は今年の豊作に感謝し、来る年の五穀豊穣を祈願する祭り。旧暦6月に行われ、各地域、各島々のしきたりにのっとり、古式ゆかしく行われる。最大規模を誇る石垣島の四カ字(新川、登野城、石垣、大川)豊年祭は21日に各御嶽でオンプール、22日にムラプールが行われた。

 ムラプールは真乙姥御嶽に四カ字のほか各団体が集まって行う。祝典に続き、新川字会を初めとして各字会、団体が旗頭や巻き踊りを奉納。「五穀の種子授けの儀」では、真乙姥の神に五穀の種子が手渡され、来夏世の豊作が約束された。

 女性だけによる「アヒャーマ綱」では、今年のブルピトゥ(棒貫人)に選ばれた大工悦子さんが神司から授かった棒で雌綱と雄綱を結びつけると女性たちがガーリーを舞い踊り、辺りは熱気に包まれた。

 この後会場は御嶽前から西に移動。松明の灯りの中で東西の大将が立ち回る勇壮な「ツナヌミン」や、大勢の人が参加しての大綱引きが行われ、最高潮のうちにムラプールは幕を閉じた。

 連日、真夏の太陽が照りつけまったく雨のなかった石垣島だが、この2日間は祭りの始まりとともに雨雲が広がり大地を潤した。豊かな稔りをもたらす「世果報雨(ゆがふあめ)」だと人々も喜んだ。

 豊年祭は同月23日・24日が平得、24日・25日が大浜、8月8日・9日が白保と続く。

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