石垣市で2007年から国際交流員(CIR)として働いてきたマシュウ・トッピングさんが7月29日で3年の任期を終え、中山義隆市長から離任状とともに親善大使としての委嘱状が交付された。
マシュウさんはアメリカ・ワシントン州の出身。2007年に第6代CIRとして着任した。「マット」の愛称で親しまれ、要人が来島した際の随行や通訳、広報広聴課での翻訳業務、世界各国から選手が集まる「石垣島トライアスロン大会」では通訳班の取りまとめなど、さまざまな仕事をこなした。
一般市民向けの英会話教室では、普通教室のほか趣味のヨガをドッキングさせた「英語 de ヨガ」も実施。このほか英語版ニューズレターの発行、市ホーム-ページの英訳、更新なども行ってきた。
業務だけでなく地域行事にも積極的に参加。もともと大学で言語学を専攻し方言に興味が持っていたマシュウさんは、着任した当時から島の言葉を学びすぐにあいさつをマスター。字石垣の青年会にも参加し、旧盆行事のアンガマや豊年祭で踊りを披露するなど地域に溶け込んでいた。特にこの3年間は、27年ぶりに行われた結願祭や沖縄本島での「ふるさとエイサー祭り」への参加、10周年を迎えた「氷灯ろう祭り」での司会など、歴代CIRにはできなかった経験を多く体験。この活動に字会も感謝状を贈った。
中山市長は「CIRとしての活動や祭りに参加し、石垣島の文化を知ったと思う。これからアメリカや世界中で石垣の良さを広めてもらいたい。活躍に期待している」と述べ、親善大使の委嘱状を手渡した。マシュウさんは「石垣島に来たのも公務員の仕事も初めてでうまくできなかったこともあるが皆さんにプロ意識を教えてもらった。わたし自身も人間的に変わったと思う。伝えきれないほど石垣の皆さんに感謝している」と話し、「しかいとぅ、にぃふぁいゆー(本当にありがとう)」と方言で礼を述べた。
今後については、「日本の大学院で国際関係について学びたい」と話しており、来年に向けて準備をする予定だという。