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「石垣市爬龍船競漕大会」、中・西組合同が4連覇-東日本の復興願う

石垣市派龍船競漕大会(ハーリー)は中・西合同が4連覇

石垣市派龍船競漕大会(ハーリー)は中・西合同が4連覇

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 「石垣市爬龍船競漕大会・海神祭」が旧暦5月4日(ユッカヌヒー)にあたる6月5日、石垣漁港で行われ、総合では中・西合同が4連覇を果たした。

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 海神祭は、漁業者(ウミンチュ)が海での安全操業と豊漁に対し、これまでの感謝と今年に向けた祈願を海神にささげるため爬龍船競漕(ハーリー)を行う伝統行事。今年は東日本の復興も願い、石垣島では石垣漁港のほか市内白保や伊原間、西表島の白浜、小浜島、与那国島の久部良と八重山の各地域でも行われた。

 石垣漁港でのウミンチュによるレース(本バーリー)は、中1組、中2組、西組による中・西組合同と東1組、東2組の3組が出場して行われる。安全操業と豊漁を願う「御願ハーリー」、合図とともに一斉に舟を転覆させて復元力を競う「転覆ハーリー」、地域を代表してスピードを競う「上りハーリー」と、今年は全て中・西組合同が制し、総合でも4連覇する完全優勝を成し遂げた。

 中2組の金城一雄委員長は「4連覇できて涙が出るほどうれしい。ここ数年、同じこぎ手がそろっているので完全優勝はチームワークの勝利。5連覇を目指したい」と喜びを表した。

 一般参加の「団体ハーリー」、女性だけによる「マドンナハーリー」、水産関係機関による「水産関係ハーリー」、中学生による「中学校対抗ハーリー」には総勢約1,600人が参加。気合を入れて舟に乗り込み、ゴールに向かって必死にこぐ姿に、海岸から大きな声援が飛んだ。

 「団体」では石垣市消防が2連覇。上里直也監督は「勝因は何と言ってもチームワーク。今年も優勝を狙っていたのはもちろんだが、昨年よりもいいタイムを出すことが目標だった。それができて満足」と喜んだ。「マドンナ」では波乗りレディースが3連覇を達成し、仲若優子監督は「一年間ハーリーのことばかり考えてきた。昨年できなかったスタートダッシュに成功し、目標だったタイム差をつけての優勝もできたのでうれしい」と満足した表情を見せた。2チームは8月に沖縄本島の名護市で行われる沖縄全島職域ハーリーへの出場権を獲得。昨年果たせなかった予選突破を狙う。

 沖縄では「ハーリー鉦が鳴ると梅雨が明ける」と言われるが、この日は30度を超える真夏のような暑さ。日曜日にも当たり、家族連れなど大勢の観客がハーリーを楽しんだ。

 レース結果は次の通り。

【総合】1位=中・西組合同、2位=東1組、3位=東2組
【御願ハーリー】1位=中・西組合同(西組)、2位=東1組、3位=東2組
【転覆ハーリー】1位=中・西組合同(中1組)、2位=東1組、3位=東2組
【上りハーリー】1位=中・西組合同(中2組)、2位=東2組、3位=東1組
【中学校対抗ハーリー】1位=パイレーツオブあごひげん(大浜中学校)、2位=石垣中学校男子、3位=二中男子
【団体ハーリー】1位=石垣市消防、2位=NFS川良山グループ、3位=トライアスロン島つり具
【マドンナハーリー】1位=波乗りレディース、2位=かさぶっ娘、3位=TEAMちゃり子
【水産関係ハーリー】1位=石垣海上保安部、2位=八重山漁業協同組合、3位=海上保安庁石垣航空基地

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