格安航空会社の宮古-那覇間新規参入に伴い石垣-那覇間と航空運賃に格差が生じていることを受け、「八重山維新の会」が中心となって運賃値下げを要求する署名運動を展開している。年内1万人の目標をスタートから15日間で突破し、住民の関心の高さを示している。
署名活動は10月25日にスタート。石垣市内の店舗、事業所、団体など各所に署名用紙を設置し、石垣島まつり会場などでも署名を呼び掛けた。予想を超える早さで署名が集まり「驚くほど反響が大きい。住民の関心が高く、値下げを求めているという証拠」と同会の大城一能会長。署名運動本部(石垣市登野城)で署名したり、「署名用紙を下さい」と立ち寄ったりする人も多い。
宮古-那覇間は9月の新規参入後、既存の航空会社も値下げを実施している。大城会長は「航空会社と対立するものではない。生活路線として役割を担ってきた航空会社に感謝しつつ、新空港開港後の地域活性化に向けて各業界が努力推進している今、航空会社と八重山地域の相互の継続発展のためにも値下げは必要」と説明する。「利用しやすい運賃になることで利用する回数や人数が増え、結果的に信頼関係が深まり互いの利益になる」とも。
気運の高まりを受け、同会は県建設業協会八重山支部、石垣管工事事業協同組合、八重山電気事業協同組合、中小企業家同友会八重山支部、八重山青年会議所、石垣市市議会議員有志と共に八重山郡民署名運動連絡協議会を組織。11月17日には八重山市町会会長である中山義隆石垣市長に1万994人分の署名を提出し、21日から石垣市議会と八重山広域市町村圏事務組合が行う国や県への要請行動で持参するよう求めた。中山市長は「短期間で集まったことを重く受け止め、強く要望していきたい」と述べた。
大城会長は「本当は価格低減を成人式に間に合わせたい思いだが、2月・3月の進学・就職時期には実現してもらいたい。一日も早くという思いなので強く要請してもらいたい」と訴える。
署名運動は竹富町や与那国町でも行い、島外の八重山出身者からの反響も大きいことから全県に広げていく。インターネットからの署名も始まっていて、今後3万人を目標に活動を展開していく。