石垣市の2012年成人式が1月4日に行われ、会場の石垣市民会館(石垣市浜崎町)は新成人たちのフレッシュな笑顔で華やいだ。
今年、石垣市で20歳になるのは615人。式典前の会場入口は大人になった姿を確かめ合ったり、近況を報告し合ったりする声が響き渡り、子どもを連れて参加している新成人の周りでは友人たちが輪を作って喜んでいた。
式典で中山義隆石垣市長は「さまざまな局面を迎え経済的にも厳しい中だが、来年には新空港が開港する。国際化によって通訳や海外向けのウェブデザイナーなど、これまでにない仕事が成り立ってくるだろう。勉強を重ねて石垣に必要な人材として育ってほしい。島の将来は君たちにかかっている」と激励。石垣市議会の伊良皆高信議長も祝辞を述べた。
新成人代表では、沖縄本島で専門学校に通う與儀恵美さんと台湾の大学で学ぶ金嶺一馬さんがあいさつ。與儀さんは「これまで数え切れないほどの出会いがあり、人とのつながりの大切さを学んだ。生きていくということは誰かに支えられているということ。感謝の気持ちを持つことで絆は深くなる。人生の先輩方の言葉を胸にあらためて気を引き締め、社会で活躍できるよう努力したい」と誓った。
台湾で東日本大震災を知った金嶺さんは仲間と共に募金活動をしたことを振り返りながら、「国や民族は違っても人と人との絆は強固なものだと感じた。この気持ちを大切にすることが将来、八重山の発展につながると思う」と話し、「新空港開港は大きなメリットになる。さまざまな分野の仕事が増えることが期待できる。若い感覚を研ぎ澄まして頑張りたい」と抱負を述べた。
式典に続いて新成人らによるアトラクションが行われ、三高校の郷土芸能部OBによる舞踊「鷲ぬ鳥節」、「Industry8」によるダンス、特別出演の「きいやま商店」のライブで盛り上がった。
八重山地域では年末年始の帰省に合わせて成人式が行われる。竹富町、与那国町でも2日から3日にかけ成人を祝う式典が各地で行われた。