
日本舞踊の5大流派である「藤間流」の藤將会(福岡市博多区)が石垣市民会館大ホールで9月1日、「古典舞踊の夕べ」を開催。中高生にも日本舞踊に親しんでもらおうと、昼の公演では「学生のための日本舞踊鑑賞会」も行われた。
鑑賞会では、初めに藤將会の藤間將之さんが扇子を使い、日本舞踊について分かりやすく説明。そのあと、演目として長唄「供奴」「藤娘」を披露した。
「供奴」は吉原に通う侍のお供である奴(やっこ)が、主人とはぐれてしまった所から踊りがはじまる。奴は主人の遊ぶ様子を振りでまねながら、廓の店先を尋ね歩く。特徴は足拍子で、長唄に合わせながら足を踏みならす。「藤娘」は一面に咲き乱れた藤の花の下で、美しい娘が塗笠をかぶり、藤の枝を持ちながら踊る。曲もよく、見た目にも美しいので、人気の高い舞踊だという。
演目を観劇した中高生は、日本舞踊の迫力と美しさに感嘆の声をあげていた様子。藤間さんは「石垣では初めて公演になる。日本舞踊とは普段の生活に密着した芸能。皆さんに親しんで頂ければ幸い」と話した。
18時30分からは「古典舞踊の夕べ」が行われ、「供奴」「藤娘」のほかにも「七福神」「手習字」「櫓のお七」「連獅子」の6演目が披露された。