東日本大震災から1年の3月11日、石垣市でも犠牲者追悼行事が行われ鎮魂と復興への祈りをささげられた。
新栄公園(石垣市新栄町)にある世界平和の鐘で行われた「東日本大震災犠牲者追悼鐘打式」。地震が発生した14時46分、サイレンと共に世界平和の鐘の会沖縄県支部の大濵博文支部長が鐘を打ち鳴らし、全員で黙とうをささげた。
中山義隆市長は「被災者は悲しみを乗り越えて力強く生きている。復興を遂げる日まで市民が全力で支援するというメッセージを送りたい」と述べ、大浜支部長も「震災の教訓を胸に刻みたい」とあいさつした。
宮城県仙台市出身でやえやま東北人会代表の水上綾子さんは、「被災地の声を届けたい」との思いから津波で義父母を亡くした友人の手紙を紹介。「生き残った私たちは亡くなった人の分まで必ず幸せになろうと思います。そのために精いっぱい、強く、優しく生きていきます」という言葉を読み上げ、「これからも故郷に寄り添っていきたい。長い支援をお願いしたい」と呼び掛けた。
この後、石垣・岩手かけはし交流協会が用意した白い風船を追悼の思いを込めて天に放ち、続いて復興祈願のカラー風船を飛ばした。八重山凧愛好会は仙台凧の会の呼び掛けに賛同し、白い六角凧を揚げて犠牲者を追悼。いったん降ろして参加者がメッセージを書き入れた後、再び天高く揚げて一日も早い復興を祈った。