日本最西端の与那国島ナーマ浜で3月18日、「八重山の海開き」が行われた。訪れた人たちはヨナグニウマとの初泳ぎや第33代ミス八重山の発表など多彩なイベントを楽しんだ。
本格的なマリンレジャーシーズンの到来を告げる「日本最南端!八重山の海びらき」は、石垣市、竹富町で交互に行われてきたが、今年初めて与那国島での開催が実現した。当日は晴天に恵まれ、気温も28度を超える海開きには絶好の日となった。
13時から行われた「海開き祈願」では与那国の神司が海の安全を祈願し、伝統芸能の「ミティ唄」が披露された。主催者である八重山ビジターズビューロー会長の中山義隆石垣市長は「ここから八重山の夏をPRし、多くの観光客が訪れてもらえるよう、海が安全で心癒やされる場所であるよう願いたい」とあいさつした。
続いて久部良小学校と久部良中学校の児童生徒8人が「私たちは日本全国世界へ向けて、今ここに、どぅなん島日本最西端のビーチ・ナーマ浜より2012年の海びらきを宣言します」と声高らかに「海開き宣言」。テープカットを行い、集まった子どもたちや観光客が一斉に海に飛び込んで初泳ぎを楽しんだ。
「気持ちいい」「最初は冷たいと思ったけど温かい」などとはしゃぐ子どもたち。「海の収穫祭」と題して与那国町漁協がその日の朝釣ってきたカツオやシイラなど約60匹が投げ入れられると、魚めがけて飛びついた。カツオを取った久部良小学校3年生の城間美栄さんも「楽しかった。1匹捕まえられてうれしい」と笑顔を見せた。
島の在来種であるヨナグニウマも海に入り、観光客が尻尾につかまって一緒に泳ぐなど与那国島ならではの光景も。そのほか特設ステージでは祖納青年会による「棒踊り」や比川公民館による舞踊、フラダンスチームによるダンス、人気バンド「きいやま商店」のライブが繰り広げられ、会場は盛り上がった。
併せて「第33代ミス八重山」も発表され「ミス南十字星」に宮良美寿々さん、「ミス星の砂」に古謝なつきさんが選ばれた。宮良さんは「プレッシャーもあるが、八重山の自然や文化を笑顔と元気と共に多くの人に届けたい」、古謝さんは「新空港開港を迎える年なので、より多くの人に八重山に足を運んでもらえるようPR活動したい」と、それぞれ抱負を述べた。