ユニバーサル・ツーリズム育成事業として「接遇マナー講座」が9月5日、6日の2日間、大浜信泉記念館の多目的ホールで開催され、観光バスガイドやホテル関係者、観光センター勤務者など20人が参加した。主催は石垣市商工振興課。
「ユニバーサル・ツーリズム」とは「ユニバーサルデザイン」と「ツーリズム(観光)」を合わせた言葉で、誰もが安心で快適な観光を楽しめる環境づくりを目指す活動。
1日目の講座では障害者への理解を深めてもらうため、八重山圏域障害者コーディネーターである津嘉山航さんが講師を務めた。講座では、どういった障害があるかなどを分かりやすく説明。津嘉山さんは「接遇のポイントとしては、『あいさつ』『表情』『態度』『身だしなみ』『言葉使い』という基本的なことが大事。介助の心構えとしては『まず声をかけること』『心のあり方』『待つ、見守る姿勢』」と話した。
講座の後半では、車椅子やアイマスクなどを使った模擬体験が行われた。このうち重度心身障害の体験では2人1組となり、首から上しか動かせない、音声は「プ」としか発音できないという条件でパートナーに自分の意思を伝える実習が行われ、受講者は相手の要求をなかなか読み取ることがでず、四苦八苦する場面も。
津嘉山さんは「介助者は相手のことを分かろうとする姿勢が大切。相手の動きや表情を見て、自分から話しかけ触れること」とコミュニケーションの重要性を話していた。