「郷土芸能の夕べ 子どもの日芸能特別公演」が5月3日、石垣市民会館(石垣市浜崎町)中ホールで開かれた。主催は郷土芸能の夕べ運営委員会。
同公演は三線、笛、太鼓、琴、舞踊など伝統芸能を受け継ぐ児童、生徒たちが日頃の稽古の成果を発表する場として2000年にスタート。地謡(じかた=伴奏)や司会進行など、全てを子どもたちが担当するのが特徴で、今年は17団体、約200人が出演した。
13回目の今年は、八重山古典民謡保存会・横目博二研究所による「白保節・新安里屋ゆんた」の斉唱で幕開け。「そうじかち」「てぃんさぐの花・南の島」「桃里節・川良山節」の八重山舞踊、宮良安吉寿流太鼓保存会、神谷悦子太鼓練場による器楽演奏などが次々と披露された。このほか独唱「月ぬかいしゃー節」、琉球(りゅうきゅう)舞踊「四季口説」、エイサー「テンヨー・海ぬちんぼら」と多彩な演目が続き、最後は石垣中学校郷土芸能部による八重山舞踊「真栄節・白保節」で幕を閉じた。
会場は家族や友人など立ち見が出るほど盛況で、ロビーに設置された大型モニターを見る人がいるほどだった。子どもたちはそろいの衣装とあでやかな化粧で舞台に登場し、日頃の練習の成果を熱演。大人顔負けの演技や演奏に大きな拍手や声援が送られた。
同会運営委員長の蔵下芳久さんは「人間としての心や体を獲得する準備過程にある児童、生徒は、褒められると強化の原理が働いて感性や技量が飛躍的に伸びることは明らか。知り合いだけでなく、舞台に立つ全ての子どもたちに惜しみない賛辞を送ってほしい」と呼び掛けた。