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石垣でカメ放流に宿泊客喜ぶ-「大きくなってまたこの砂浜に戻って来て」

赤ちゃんカメに宿泊客大喜び

赤ちゃんカメに宿泊客大喜び

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 石垣島ウミガメ研究会が7月7日、アカウミガメをフサキビーチから放流した。

海に向かうアカウミガメの赤ちゃん

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 放流したのは、同研究会の石垣隆さん・隆和さん親子。石垣では大きく分けて4カ所の海亀産卵場所があり、石垣さん親子は20年以上前から、観察・研究を続けている。

 通常、海亀は砂の温度が下がる日没前後に砂の中からはい上がってくるが、石垣さん親子は7日の朝6時ごろ、砂浜から海に向かう赤ちゃんカメを発見。109頭を回収し、危険の少ない日没時刻の19時半から放流することにした。

 フサキリゾートヴィレッジ(=ホテル)近くでふ化したこともあり、より多くの人に石垣島の自然の豊かさや命の尊さを知ってもらおうと、同研究会は、ホテルと合同で放流会を企画、宿泊客に呼び掛けた。

 時間になると、宿泊客約100人が砂浜に集まった。石垣隆さんは「海まで30メートルほど砂浜を歩かせるのは、この場所をカメが覚えるため。109頭のうち1頭か2頭が20年以上かけて、この砂浜に戻ってくることでしょう」と説明した。

 1頭ずつやさしく砂浜に置くと、赤ちゃんカメは海に向かって歩き始め、宿泊客は海への道を空けて観察、カメラに収めたりした。

 力強く砂浜を進む赤ちゃんカメは、わずか10分ほどで海にたどり着き、ちゅうちょせず次々と海に入り、宿泊客は興奮しながらも温かく見守った。

 「初めて生で見て感動した」「意外と早く砂浜を進むのでびっくりした」「小さな体で力強く砂浜を渡る姿に力をもらった。自分も見習いたい」「大きくなってまたこの砂浜に戻って来てほしい」など、宿泊客は口々に感想を漏らした。

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