リリース発行企業:株式会社 Payke
株式会社Payke(本社:沖縄県那覇市、代表取締役社長:古田 奎輔、以下Payke)、株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社長:名倉健司、以下博報堂)、株式会社Hakuhodo DY ONE(本社:東京都港区、代表取締役会長:田中雄三、代表取締役社長:小坂洋人、以下Hakuhodo DY ONE)の3社は、日本の新たな基幹産業であるインバウンド市場の成長を牽引するため、戦略的アライアンスを締結しました。また、3社それぞれの強みを結集し、AIを活用することで、訪日客の「旅マエ」から「旅アト」までの行動をフルファネルで一貫して捉える「統合インバウンドマーケティングソリューション」の提供を開始します。訪日客の購買行動を根源から解き明かし、企業や自治体のマーケティング活動の大きな進化を目指します。
日本におけるインバウンド市場は近年大きな成長を続けており、政府は2030年に15兆円規模を目指すことを発表しています。一方で、マーケティングの現場では深刻な課題に直面しています。
訪日客の購買行動は、国籍や文化によって多様化・複雑化しており、インバウンドマーケティングを担うプレイヤーも小規模かつ分散化する傾向にあります。そのため、企業は「どの国・文化の顧客が、どのような理由で商品を購入しているのか」といった実態の把握が難しく、さらには「投じた広告費用が、実際にどれほどの効果をもたらしたのか」という費用対効果も不透明な状況となっており、企業の高まるマーケティングニーズに対して統合的な対応が困難となっています。
これらの課題に対し、3社はそれぞれの強みを戦略的に組み合わせ、AIを活用することで、訪日客の「旅マエ」から「旅アト」までの行動をフルファネルで一貫して捉え、これまでにない「統合インバウンドマーケティングソリューション」の提供を開始します。
■各社の強みと役割
- 株式会社Payke: 訪日客の10%弱というユーザーシェアを誇り、「いつ、どこで、何に興味を持ったか」が分かる店頭でのリアル行動データをリアルタイムに取得する国内随一のプラットフォームアプリを運営。アライアンスの根幹となる「ファーストパーティデータの提供」を担います。
- 株式会社博報堂:Paykeが保有する訪日客のリアル行動データに、博報堂DYグループが保有する購買データ等の生活者データを掛け合わせ、AIを活用した統合データの分析を行ないます。インバウンド需要の取り込みを目指す企業や自治体ごとに異なる課題を分析し、インサイトを抽出。課題解決に向けた旅マエ・旅ナカ・旅アトをフルファネルで捉えた統合的なマーケティング施策の企画・設計・全体ディレクションを担います。
- 株式会社Hakuhodo DY ONE: 同社のクロスボーダーマーケティング専門組織「i CROSS BORDER JAPAN」が博報堂の全体設計に連携し、旅マエ・旅ナカ・旅アトの各フェーズで訪日客向けのメディア戦略や広告配信、販促施策、CRM施策の運用を行います。具体的には、Paykeアプリ上での広告配信に加え、Hakuhodo DY ONEのネットワークを活用した広告配信、インフルエンサー/KOLマーケティングの実施支援、コンテンツ制作、インバウンドデータに特化したCDP構築、さらには海外現地拠点と連携したEC施策に至るまで、あらゆるソリューションを提供します。Paykeが保有するデータとHakuhodoDY ONEの保有する膨大なデータを組み合わせ、独自のオーディエンスデータとして活用することも検討しています。
■今後の展開
AIによるデータ解析・学習を通じて、初期フェーズにおける具体的な協業内容は以下のとおり検討しています。
- 統合型インバウンドDMPの構築: Paykeのリアル行動データと博報堂DYグループの生活者データ等を統合し、旅マエ・旅ナカ・旅アトの行動を分断なく捉え、高精度なターゲティング広告や効果測定を実現します。
- インバウンド消費の深層分析: Paykeのスキャンデータ(興味)と購買データ等を統合し、「スキャンしたが買わなかった」といった機会損失の理由までを可視化。メーカー、リテールの「売上のなぜ」を解明し、商品開発や戦略立案に貢献します。
- インバウンド向けリテールメディアの立ち上げ: 主要リテール店内のサイネージ等をネットワーク化し、購買の瞬間に最も近い顧客接点となる新たな「リテールメディア」を立ち上げます。AIが国籍や興味関心に応じて「今、そこにいる」訪日客に最適な広告を配信します。
- 広域周遊・地域活性化ソリューション: 本アライアンスのデータ基盤をAIで解析し、自治体や広域連携DMOなどが抱える観光客の誘致や周遊促進といった地域課題を解決。データに基づいた地域経済の活性化を支援します。
AIによるデータ解析・学習においては、博報堂DYグループの横断的なAI専門家集団HCAI Professionals に所属する AIプロフェッショナルが連携します。
■各社概要
株式会社博報堂 代表者:代表取締役社長 名倉 健司 所在地:東京都港区赤坂5丁目3番1号 赤坂Bizタワー URL:https://www.hakuhodo.co.jp/
株式会社Hakuhodo DY ONE 代表者:代表取締役会長 田中 雄三/代表取締役社長 小坂 洋人 所在地:東京都港区赤坂5丁目3番1号 赤坂Bizタワー URL:https://www.hakuhodody-one.co.jp/
株式会社Payke
本社:沖縄県那覇市真嘉比2丁目5-16
代表者:代表取締役CEO 古田 奎輔
設立:2014年11月
資本金:100百万円
URL:https://payke.co.jp/
概要:商品パッケージにある「バーコード」をスマホでスキャンするだけで、商品のあらゆる情報を7言語で表示することができる訪日外国人アプリ「Payke」を運営。現在、約75万点の商品データを7言語で保有し、訪日客が手に取る商品の約90%1をカバーしています。2015年のサービス開始以来、アジア圏を中心に550万人*2以上が利用し、企業向けには広告配信やデータ提供を行うなど、累計1,200社以上の企業や団体に活用されています。さらに、「Paykeタブレット」を国内の主要小売チェーンに導入し、多くの訪日外国人に利便性を提供しています。
*1 当社実績(2024)Paykeアプリにて国内でスキャンされた回数を分母に商品情報を保有していた割合
*2 API提供先なども含む利用者