石垣で8月9日、ジャワアカガシラサギが観察された。国内での観察は、2010年の沖縄本島に次いで2例目。
発見したのは市内で自然・野鳥観察、シュノーケルツアーなどを行う「フィールドガイドSea Beans(シービーンズ)」(石垣市白保)社長の小林雅裕さん。「野鳥観察ツアーのガイド中に休耕田から飛び立った見かけないサギに気づいた。色合いが薄いアカガシラサギのようだったが、2010年の記録写真を見ていたので、もしかしたらジャワアカガシラサギではないかと思った。沖縄県野鳥研究会に問い合わせして同定をお願いしたところ、正しかった」と話す。
翌10日には、3カ所で別の2羽を含む3羽の同サギを確認したと小林さん。「1羽でさえ珍しいのに3羽も同日に出会えるとは、。夢のよう」と興奮する。
このサギは、インドネシアなど東南アジアに分布するコウノトリ目サギ科の鳥。体長は45センチほど。「アカガシラサギの冬羽に似ているが、さらに色が薄く淡いピンク色のような風合い。頭、首の色が薄く、背中の色も薄い赤茶色になる。このサギも冬羽に換羽すると、アカガシラサギと区別することは非常に難しくなるほど似ている。今回の3羽は皆、完全な夏羽ではなく冬羽に換羽中の個体のよう。インドアカガシラサギにも似ている」という。
「石垣島は年間を通して多種多数の野鳥が渡来する。日々出会う野鳥たちを見続けることによって、新たな出合いに気づくことができる。バードウオッチングをする皆さんには、日常の出合いに興味を持ち大切してほしい。偶然に思える出合いは、実は私たちのすぐそばにある」と小林さんは話す。