来年3月に開港する新石垣空港で10月19日から、飛行検査が始まった。21日には初となる離着陸のテストが行われた。
新石垣空港(南ぬ島石垣空港)は来年3月7日に開港を予定しており、飛行検査を今月9日から行う予定だったが、台風接近などにより延期し、19日から飛行検査を開始した。2日間は離着陸を行わず、ローパスという滑走路上を30メートルほどの高さで低空飛行するなど、新空港付近を約15分おきに旋回していた。
検査は、国土交通省の双発旅客機を検査機として使用。着陸進入する航空機に対して、地上施設から指向性誘導電波を発射し、視界が悪いときでも安全に滑走路上まで誘導する計器進入システムのテストや、進入方向、横位置を示すローカライザ、降下経路、縦位置を示すグライドスロープなどを実施する。
21日の飛行検査は、午前9時22分に1度目のテストで空港に近づいたが、手前で旋回。5分後の26分にローパスで滑走路上を飛んだ。3回目の9時31分、初着陸した。いずれも宮良牧中からカラ岳方面に向けてのテストの繰り返しで、着陸した機体は滑走路をUターンし、宮良牧中寄りで10分ほど停止。その後離陸し、旋回などテストを繰り返した。
新空港を臨む高台には、関心を寄せる市民も見学に訪れた。親子で訪れた落合明彦さんは「ついに新空港に飛行機が離着陸する段階まできた。民間機が飛ぶのも待ち遠しい。新空港ができると街から空港が遠くなり不便になるが、まだ現実味がわかない」と感想。
検査は開港まで継続して行われるが、今月は25日まで9時~15時の間で行う予定。