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石垣の野良猫に飼い主現れ「譲渡式」-去勢手術、釣り針摘出も

左から里親となる佐藤絵里奈さん、中山義隆石垣市長、早川始石垣島しっぽの会代表

左から里親となる佐藤絵里奈さん、中山義隆石垣市長、早川始石垣島しっぽの会代表

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 石垣で10月22日、「南の島の猫アイランド事業」で去勢手術をした猫に里親が現れ、譲渡式が石垣市役所で行われた。

釣り針がレントゲンでくっきり。去勢手術と合わせて取り出した

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 石垣市は、10月12日から18日まで、サザンゲートブリッジ先の緑地公園を中心に、市内各地の野良猫の不妊手術を市民ボランティアや関係団体と行った。その中で釣り針を飲み込んだシャム猫ミックスの雄(推定6カ月)が佐藤絵里奈さんに手渡された。

 佐藤さんは、仕事の関係で8月末から石垣島に滞在、10月9日に緑地公園で友人とバーベキューを楽しんでいたところ、人懐こく、おしりから釣り糸が出ているこの猫を発見した。「放っておけず動物病院に相談したが、解決しないでいたところ、同事業を知り13日からボランティアで参加した」という。

 捕獲された猫を一匹ずつ確認し、この猫を発見、釣り糸が出ていることを訴えた。この日は八重山獣医師会の平田勝男会長がちょうど居合わせたことから、たまよせ動物病院でレントゲン撮影し、3センチメートルの釣り針を発見、16日に去勢手術と併せて釣り針を取り出した。

 ボランティア団体「石垣島しっぽの会」はこの猫を「漣(れん)」と名付け手術後も保護していたが、佐藤さんが実家の埼玉県川越市で飼えるめどが立ったことから、里親第1号を祝い譲渡式を行った。

 中山義隆石垣市長は「去勢手術をした猫に対して里親が現れてうれしい。新たな飼い主にかわいがってもらってほしい」 佐藤さんは「『一代限りの命を優しく見守って』という新聞記事を読んで悲しかった。埼玉からは写メールでその後の生活の様子を報告したい。緑地公園にはごみが多いのが目に付く。今後は猫やごみを捨てないでほしい」と訴えた。

 石垣市は、公園内では釣りを楽しむ人らによって釣り針などが捨てられていることから看板を設置するなどしてごみの持ち帰りを呼び掛けている。

 緑地公園内の猫を引き取りたい場合は、数を把握する都合、事前連絡を受け付けている。石垣市環境課(TEL 0980-82-1285)まで。

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