石垣市は11月26日、「新石垣空港の整備に関わる経済効果(速報値)」を発表した。新石垣空港は来年3月7日に開港予定で、開港まで100日のタイミングを前に発表された。
発表は、開港前の建設効果と開港後の観光入域客のシミュレーションについて、石垣市が依頼したおきぎん経済研究所の奥平均研究員が行った。
開港前の建設効果は、建設業が直接効果として370億円、間接効果は、製造業76億円、サービス業50億円、金融・不動産業48億円、運輸・通信業40億円が上位で計282億円、総効果651億円と計算した。
開港後の観光入域客のシミュレーションは、統計学のARIMAモデルに基づき予測。昨年は66万人、今年は70万人を見込むが、航空会社の運用で大きく変動することから、来年度は80万人、95万人、102万人の3パターンで想定した。
中山義隆石垣市長は「本土からの直行便、海外からのチャーター便を見込み、標準推計値73万人から10%増の80万人を目指したい」と控えめ。
奥平さんは「観光入域客が80万人の場合、経済効果の総効果は1,149億円を見込める。観光関連部門の直接効果は、飲食業72億円、卸売り・小売り49億円、宿泊業20億円、耕種6億円が期待できる」と話す。
「多くの観光客を迎えるにはスキューバダイビングなど従来の観光プラスアルファが必要になる。水族館やゴルフ場建設によって早急に対応したい」と中山市長。石垣市は観光基本計画で2020年まで観光客100万人を目標に設定している。