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石垣で小惑星「やいま」命名式典-林正彦国立天文台長による記念講演も

「やいま」と名付けた富本和心さんには天体望遠鏡などが贈られた

「やいま」と名付けた富本和心さんには天体望遠鏡などが贈られた

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 石垣で3月3日、小惑星「やいま」の命名記念式典と林正彦国立天文台長による記念講演が行われた。「やいま」と名付けたのは富本和心(とみもと わこ)さん(平真小2年)で、林台長から8cn天体望遠鏡などが贈られた。

「小惑星とは何か」記念講演を行う林正彦国立天文台長

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 お礼のあいさつで富本さんは「命名権を石垣市民に譲ってくれてありがとうございます。『やいま』(八重山方言=八重山)という言葉を多くの人に知ってもらいたいと母親と一緒に考えた。私は星を眺めるのが好きで、家族で米原ビーチに寝転び、星空を見た時は感動した。いつか宇宙に行きたい。『やいま』星は私の宝物です」と述べた。入選者として、比嘉伸さん、河上眞一さん、大村守さん、浦崎楓子さんにも双眼鏡が贈られた。

 記念講演を行った林台長は「『全ての科学は天文学から始まる』といわれる。日本の発展により天文学も進歩した。石垣島天文台の一般見学は、広く国民に研究を知ってもらう場でもある」とあいさつ。「小惑星とは何か」の演題の下、惑星や彗星(すいせい)など呼び方の違いや恒星・惑星系の全形成過程「京都モデル」、宇宙に生命の兆候を探ろうとハワイに建設される30メートル望遠鏡について紹介した。「まだ名前が付けられていない小惑星はたくさんある。ぜひ見つけて命名してほしい。応募した小学生の皆さんが大人になるころにハワイの望遠鏡が完成する。大人になったらハワイで見てください」と話した。

 「やいま」は2008年8月11日~13日に行われた高校生たちによる研究体験「美ら星研究体験隊」で当時開邦高校1年の大濱彩音さんが惑星を発見。当時石垣島天文台の研究員だった磯貝瑞希さんと国立天文台主任研究技師の福島英雄さんが確認のために観測している際に直径2キロメートルほどの新星を発見し申請。石垣島天文台のむりかぶし望遠鏡で最初に認定された小惑星(番号=333639)の命名権を石垣市民に譲った。

 南の島の星まつり実行委員会と石垣島天文台は昨年8月、「南の島の星まつり」で「この星に名前をつけよう」と小惑星の名前を募集した。「やいま」を11月に国際天文学連合に申請、今年1月27日に承認された。

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