石垣で初のプロ野球オープン戦が2月16日に行われ、千葉ロッテマリーンズとオリックス・バファローズが対戦した。オリックスが3回まで4点を入れたが、ロッテは5回に2点、7回に3点を入れ逆転。8回にも2点を追加し、7対4で逆転勝利した。
千葉ロッテが石垣島でキャンプを始めて7年目となった今回、宮古島でキャンプを行うオリックスが来島し、石垣島のファン待望の試合が実現。2300人が観戦した。
試合は伊東監督の心配りか、石垣島出身の大嶺祐太投手が先発、弟の翔太選手がサードでフル出場。宮古島出身の川満寛弥投手、伊志嶺翔大選手と先島から4人が出場した。
大嶺祐太投手は1回と2回で打者12人に49球を投げ、2アウトを取った後に四球やヒット連打で3点を奪われた。8番で打席に入った翔太選手は兄をカバーするかのように4打数3安打4打点と活躍。「祖父や伊志嶺吉盛監督にプレーを見せ、いい恩返しができた」と話した。
スタンドでの応援は、千葉から来島したファンが率先して石垣島のファンを促したが、市民は初めての経験のためか声が出なかった。しかし、翔太選手がタイムリーヒットを放つなど連打で期待に応えると次第にボルテージが上がり、7回裏にジェット風船を上げてプロ野球の雰囲気を楽しみ、3点を取って逆転すると自然に声も出て応援は最高潮に達した。
試合後に祖父の大嶺武弘さんは上機嫌で「今日はめでたいのでおとーりを回したい」。八重山商工高校で兄弟を育てた伊志嶺監督は「兄弟でボールを渡す様子を見て、涙が出るほどうれしかった。翔大の猛打を褒めたい」と笑顔を見せた。
石垣島のファンは「千葉県在住時からのファンでキャンプには毎日のように応援に来ている。オープン戦が実現し、良い試合を見ることができてうれしい。翔太選手が活躍してホッとした」「プロ野球の試合を初めて見た。テレビと違い生で見ると全然違う。石垣で見られて幸せ」などと話した。
高校の後輩にあたる野球部の生徒は「レベルの高い試合が見られてうれしい。一つ一つの動作を丁寧に大事にプレーしている点が勉強になった。自分もこの中でプレーをしたい」と興奮した様子だった。