石垣市の漁業再生支援事業によるサメの駆除が7月17日から2日間行われ、大きなものは体長4メートル弱、425キログラムのイタチザメだった。
八重山漁協一本釣り研究会68人の漁業従事者は14隻の漁船で波照間島、白保東、仲の神島周辺に向かった。カツオのえさを水深100メートルほどに仕掛けたはえ縄漁で、1時間半から数時間で引き揚げるという。
2日合わせて10キロから400キロを超えるものまで約100匹が駆除された。8割がイタチザメで、ネムリブカやツマジロも混ざった。大きなイタチザメは漁船に揚げることができず、船の脇を引きずるように帰港。漁港ではクレーンで全身を引き上げることができなかった。
その場で石垣市水産課や西海区水産研究所石垣支所、美ら海水族館や大学の研究グループが手際よく計測を行い、解体した。一部は研究用資料として持ち帰り、残りは焼却処分される。
胃袋の中からは60センチほどの死んだタイマイが現れ、見学に来ていた人の目を奪った。「甲羅まで消化できるのか」という声も。
八重山漁協一本釣り研究会は、以前から独自で駆除を行ってきたが、2006年度から離島漁業再生交付金事業で石垣島近海のサメを年に2回駆除している。「サメの駆除をしないと釣った深海魚をサメに食われたり、仕掛けを持って行かれたりと被害がある。駆除をすることで3カ月~半年は安定した漁獲が見込める」という。