「ギャラリー&雑貨カフェ 石垣ペンギン」(石垣市大川)で現在、八重山諸島の古酒(クース)を集めた「八重山の古酒展~辺銀食堂が集めた島のタカラモノ~」が開かれている。
同ギャラリーでは、八重山圏域12酒造所の古酒110本を展示。「石垣島ラー油」の生みの親で「辺銀食堂」のオーナー夫妻・辺銀暁峰さんと愛理さんが15年かけて全国の飲食店や骨董(こっとう)品店などから収集した物で、八重山で初めての古酒コレクター展となる。
既に廃業となった石垣酒造所(石垣市大川)の「瑞泉」、久元酒造所(与那国町)の「稲穂」のほか、ビール瓶を再利用していた時代の「八重泉」、瓶に直接印字された印刷瓶の「請福」、琉球ガラスを使用した「宮之鶴」の一升瓶、限定30本の「舞富名」化粧箱入りボトルなど、今では製造されていないラベルやパッケージの古酒がずらりと並ぶ。
ギャラリーでは3日、暁峰さん自らがラベルや瓶の歴史などを説明する姿も。今では珍しいビール瓶の前で「懐かしい。量り売りの時代に父に頼まれこの瓶でよくお使いに行った」と幼少期の思い出を話す女性や「ラベルがかわいい」とカメラを構える若いカップル、試飲コーナーの泡盛に舌鼓を打つ観光客などでにぎわった。
暁峰さんは「島の宝が里に帰り、『おかえりなさい』という気持ちを込めて開催した。この機会にたくさんの方に見ていただき、歴史や文化を感じていただけたら」と話す。
営業時間は11時~19時。入場無料。今月6日まで。
同店では、以下の銘柄についても保有者に連絡を呼び掛けている。野底酒造所「赤馬」、塩谷酒造所「金波」、新川酒造所「万石」、新垣酒造所「萬年青」、宮良酒造所「八重」、石垣酒造所「瑞泉」、崎山酒造所「鷲鳥」。