沖縄県が主催する「美ら島おきなわ花と緑の名所100選」(以下名所)と「おきなわの名木百選」(以下名木)で、八重山からそれぞれ2カ所、1件が選ばれた。
「名所」では、石垣市川平の「ネバル御嶽の亜熱帯海岸林」(以下ネバル御嶽)と竹富町の「竹富島のデイゴ並木」(以下デイゴ)が選定。「名木」は竹富町の「西表小中学校のセンダン」(以下センダン)が認定された。
「ネバル御嶽」は、ハスノハギリを主としてクサミズキ、フクギなどの高木やリュウキュウガキ、コミノクロツグなどの低木、そのほか昆虫、小動物などが豊かに生息しており、亜熱帯海岸林の特長がよく保存されている。
「デイゴ」は、竹富島の港から集落までの町道沿い650メートルにわたる63本のデイゴ並木。一時期は害虫のデイゴヒメコバチの被害により枯れてしまう被害に遭ったが、寄付金を募って薬剤注入を行った結果、デイゴの開花が見られるようになり、昨年4月には花見を楽しむ「デイゴまつり」が開かれた。
「センダン」は、西表小中学校に100年以上前から植栽されており、大きく手を広げたような枝張りが校庭に程よい影をつくり、風通し抜群の木の下は児童が集まる憩いの場となっている。学校のシンボルで、地域住民の思い出の詰まった樹木となっている。
沖縄県八重山農林水産振興センターは「花と緑にあふれ、緑化活動に熱心な八重山地域の努力が実った功績。今後も多くの人の目を楽しませ、親しんでほしい」という。
「名所」は地域住民や来訪者が地域の花と緑に親しみ、自らの緑化推進が目的。沖縄県で77件が選定されており、うち八重山は13件。「名木」は県内各地に生育する巨樹・巨木等を認定することで、保護・保全し、地域の知名度の向上や活性化につなげることが目的。123件が認定されており、うち八重山は14件。