華道家元池坊琉櫻会八重山支所は1月19日・20日、「新春花楽展いけばな池坊」を石垣市民会館展示ホール(石垣市浜崎町1)で開催した。
池坊は華道の家元で、全国に教室を開いており、約600年の歴史を持つ。今回の展示会は、八重山支所が池坊沖縄支部から琉櫻会に移動して初めてのいけばな展となる。
八重山支所長の仲若裕子さんは「池坊は立花(りっか)や生花(しょうか)など幅広い様式がある。いろいろな場所によって、生け花も変わっていく。今回は『新春』をテーマにふさわしい作品も展示している」と話す。
展示会には、生け花の型の一つで2世池坊専好が大成した最初の生け花の様式である立花、江戸中期から幅広い階級にたしなまれた生花、自由な形をつくる自由花の様式による同会員らの50点以上の生け花が並んだ。
生花では芭蕉の葉だけのシンプルな一種花やレンギョウ、ドウセナ、アスチルベを使った作品が、立花ではサンダンカ、水仙、桜、五葉松などを使った作品が、自由花ではウッドローズ、インドヨナメ、オオタニワタリによる作品が、それぞれ展示された。思い思いの生け花に、訪れた人々はひとつひとつを丁寧に眺めたり、写真に収めたりしていた。
「作品にはよっては、地元の花なども使用している。それも合わせて、さまざまな生け花を見ていただければ」と仲若さん。