シュタイナー子育てサークル「にじのわ」主催の「シュタイナー幼児教育子育て講演会 はじめてのシュタイナー教育」が5月31日、大浜信泉記念館(石垣市登野城)で行われた。
講演会は同サークルの活動の一環として、多くの人にシュタイナー幼児教育を知ってもらおうと実施されたもの。講師はNPO法人南沢シュタイナー子ども園教師・代表理事の吉良創さんが務めた。
午前の部は「育てたように子は育つ?~シュタイナー幼児教育からの子育てへのヒント~」と題して講演。吉良さんは「シュタイナー教育では、人間の成長を7年周期として考える。乳幼児期の子どもは意識が眠っているような状態。成長していくことで意識を目覚めさせていく。生まれた時から考えると、乳幼児期の子どもの変化は大きい」とシュタイナー幼児教育について説明。「人間の子どもは人間を学んでいくもの。大人がその子どもの存在を受け入れて、本来の人間の姿を子どもに見せていくこと」と話し、「子ども園では子どもたちが遊んでいる傍で、大人たちは手仕事をしている。大人が嫌々ではなく愛情をもってしていると、子どもは真似をする。子どもたちはごっご遊びから、いろいろなことを学んでいく。子どもの仕事は遊ぶこと。よく遊ぶことは手抜きをしないこと」と説明した。
また、シュタイナー幼児教育や音楽療法で使用されているライアー演奏や子ども園で歌われている歌を披露。参加者も一緒に歌った。
「お手本としての大人がいれば、子どもの主体性は育つ。子どもたちにはリズムのある生活をさせてほしい。子どもにお伺いを立てるのではなく、子どもをよく見て決めてあげる。子どもにいいものをお母さんが選んであげれば、子どもは安心する」と吉良さん。
午後の部では「幼児期の子どもの絵~ブロッククレヨンでの描き方、子どもの絵に見られる子どもの成長発達~」と題して、ブロッククレヨンを使用しながら講演を行った。参加者は熱心にメモを取るなどして話に耳を傾けた。
同サークルの青葉さんは「初めての沖縄での講演会で貴重な機会。お母さんたちには吉良先生のお話を聞いて、シュタイナー教育を知ってもらい、子どもたちへの教育に生かしていただければうれしい」と話している。