いしがきブランディングプロジェクトの一環で、「この先、海です。」プロジェクトが1月9日、石垣市立石垣小学校4年生を対象に実施された。
「この先、海です。」プロジェクトは雨水溝と海をテーマにしたもので、NPO法人海の自然史研究所が考案したオリジナル学習プログラム。雨水溝の役目や働きを理解しながら、自分たちの暮らしや行動によって海を汚してしまっていることに気付き、海や川の汚れを未然に防ぐことを目的としている。
児童たちは事前に地球の水環境と海、雨水溝についてなどを学習。今回は石垣小から新川川河口まで、生活する地域の雨水溝・排水溝を探すフィールドワークを行った。講師は石垣島自然観察会会長の谷崎樹生さんが務め、児童たちと一緒に歩きながら、「雨水溝は雨天時に道路に流れ出る雨水を集めて流す溝で、そこから雨水とともに道路にあるゴミも流れ込んでしまう」など雨水溝や排水溝について説明した。
新川川河口では、排水溝からの水がそのまま海へ流れている様子を見学。谷崎さんは「流れている水に泡があるのは汚れているから。下水道だからといって汚していいわけではない。汚れをふき取ったり、食べ物や飲み物などを残さないでほしい」と訴えた。また河口に捨てられているゴミについても触れ、「溜まっているゴミは川や海から流れ着いていたものもあるが、人が捨てたものもある。君たちにはそういう大人になってほしくない」と話した。谷崎さんは「ゴミはゴミ箱に捨てる」「落ちているゴミは拾う」「ポイ捨てなどゴミを捨てている人には注意をする」「ゴミになるような物は買わない」などの項目を挙げ、児童たちでもできることを教えた。
プロジェクトに参加した石垣小の児童たちは「海にそのまま流れていることは知らなかった。泡がたっていて汚なかった」「ゴミを捨てないようにと思った。残さず食べれば、生ゴミも減らせることが分かった」「海を汚さないためにゴミを捨てないようにしようと思った」など、それぞれ感想を話した。
いしがきブランディングプロジェクトに取り組む石垣市商工会の平田睦さんは「今回の『この先、海です。』プロジェクトは、読谷村や宮古島でも行われたもの。子どもたちに安易にゴミを捨ててはいけないということを知ってもらいたい。これを機会に各学校に広まっていけば」と期待を寄せる。
2月8日には、多くの人へ周知するため、道路にある雨水溝にペイントで表示サインを付ける予定だという。