石垣市出身の新城幸也選手 ジロ・デ・イタリアで日本人最高位の3位に

新城幸也選手がジロ・デ・イタリア第5ステージで3位入賞。喜びに沸く石垣島。

新城幸也選手がジロ・デ・イタリア第5ステージで3位入賞。喜びに沸く石垣島。

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 イタリアで開催されている自転車プロロードレース「第93回ジロ・デ・イタリア」の第5ステージで石垣市出身の新城幸也選手が「グランツール」と呼ばれる世界3大ツールで日本人最高位の3位に入賞した。

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 フランスのプロコンチネンタルチームBboxブイグテレコムに所属し、昨年は世界最高峰のレース「ツール・ド・フランス」で日本人初の完走を果たした新城選手。今大会は出場している198人の選手中、唯一の日本人として注目されている。

 5月8日に開幕し、全21ステージにわたって行われる同大会。13日の第5ステージ(162キロ)で新城選手はレース序盤に集団から飛び出し、追走してきた3人の外国人選手とともにレースを引っ張った。時速40キロ以上のスピードで4時間近く走る続けるレース。新城選手は130キロにも及ぶ道のりを先頭で走り、最後の最後までレース展開を作った。

 石垣島で声援を送る両親の元には、テレビなどで活躍を知った親せきや後援会、自転車関係者らが続々と集まった。「よし、粘れ、いいぞ」と声をかける父の貞美さん。「幸也!」と両手を合わせて祈るように見つめる母のるみ子さん。画面に姿が映る度に「頑張れ!」とこぶしを振り上げる人々。イタリアにむけて必死の声援が続いた。

 ゴール手前1キロ地点から新城選手がスパートをかけると、テレビの音はかき消され大声援だけが響いた。惜しくもゴール直前にかわされ優勝は逃したが、3位という快挙に全員が涙を浮かべて喜んだ。

 レース直後、新城選手から実家に電話が入り、貞美さんは「果敢な走りにお父さんは感激したよ」と興奮気味に声をかけた。新城選手は「最後まで行きたかったので残念です」と悔しさをにじませながらも「また明日から頑張ります」と明るく応えた。

 八重山自転車競技連盟の長谷川毅彦会長は「間違いなく、今日で幸也は日本のロードレースの第一人者になった。一つひとつのレースが日本の歴史になるだろう」と話す。

 大会は30日まで。

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