5月4日の「みんさーの日」に合わせ、石垣港離島ターミナルの「とぅもーるネットセンター石垣」(石垣市美崎町)で「八重山のミンサー展」が開催されている。
八重山ミンサー織とは八重山地方の伝統的な織物の一つ。5と4のかすり模様を特徴とし、「いつ(5)の世(4)までも末永く」という意味を込め、求婚に応じる答えとして女性から男性へ手織りの木綿帯として贈られた。経済産業大臣指定伝統的工芸品にも指定されている。
石垣市は2002年、ミンサーの普及を目的に5月4日を「みんさーの日」に制定。市と石垣市経済振興公社による展示会は今年で3回目となる。
「ミンサーといっても工房によって特徴が違う。通常は各々の店舗に行かないと見られないが、1カ所に集めることによってさまざまなミンサーを紹介でき、互いの研さんにもなるのではないか」と同公社の金城毅さん。ミンサー織のシャツは沖縄のクールビズ「かりゆしウエア」としても利用されていることから、「元来は『いつ世までも末永く』という意味だが、『いつ世までもあなたのことを』という意味を込めて冠婚葬祭や慰霊祭のウエアとしても適しているのでは」とも。
会場では販売も行い、伝統的なミンサー織の他にミンサー模様をあしらった商品もそろえる。ミンサー織になじみのない人や若い世代にも親しんでもらうため比較的安価の品も用意する。
観光で訪れた梅田よう子さんは「フェリーの待ち時間に寄ってみた。ミンサー織は初めて見たが、ロマンチックな意味を知ってすてきだと思った。色も鮮やかで沖縄のお土産にいい」と話していた。
金城さんは「八重山には多くのイベントや祭り、伝統文化がある。Tシャツや現代風のシーサー、今回のミンサー展で陳列している商品など新しく生まれたもの、革新的なデザインの物も多くある。そうした特産品を今後も紹介していき、地域の活性化につなげたい」と意欲を見せる。
開館時間は9時~18時。入場無料。5月8日まで。