八重山平和祈念館で「平和メッセージ展」-八重山から13点入賞

八重山から13点が入選

八重山から13点が入選

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 「第21回児童・生徒の平和メッセージ展」(沖縄県主催、沖縄県平和祈念資料館主管)が7月13日~21日、八重山平和祈念館で開催された。

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 同展は創作活動を通して平和を愛する心を育て、県内をはじめ国内外の人々に「平和のメッセージ」を届けるのを目的に毎年実施。県内の小・中・高校生から募集した「戦争と平和を題材にした図画・作文・詩」を展示している。

 今年は県内166校から過去最高の4951点(図画2710点、作文291点、詩1950点)の応募があり、250点が入選。八重山からは119点の応募があり、作文の部で新城大地さん(石垣中3年)の作文が中学校最優秀賞に選ばれるなど、13点が入選した。八重山平和祈念館では八重山から入選した作品を含めた67点が展示されている。

新城大地さんの作文「爆発しなかった爆弾」は、「家に落ちて爆発しなかった爆弾のおかげで命は受け継がれ今の僕がいる」と、101歳になる曽祖父(そうそふ)の戦争体験を基に、生と死についての強いメッセージを込めている。詩の部で小学校優秀賞を受賞した山城日菜(白保小1年)さんの「ありがとうのこころ」では、「わたしはあおいそらがすき。せんそうがおきたらあおいそらをみることもできないね。いつまでもへいわがつづくように『ありがとう』のきもちとことばをわすれないよ」と幼い目線での平和の尊さがつづられている。

毎年夫婦で訪れているという崎枝清子さんは、激戦地となったサイパンで生まれ育ち、戦後、小学4年のときに家族で石垣へ戻ったという。展示作品について、「戦争体験者から直接聞いた子どもたちならもう少しガツンとくるものがあったのでは。戦争経験者が少なくなってきている今こそ、周囲のおじいさん、おばあさんに本当の恐ろしい体験を聞いておく必要がある。私たちもそれを伝えていかなくては」と焦燥感を見せる。崎枝さんは子どものころ艦砲射撃が降り注ぐ中、水や食糧の確保に翻弄(ほんろう)され、「私はいつ死んでもおかしくなかった」という。「本当の平和であってほしいという願いは、体験者の語り口の中にあるのかもしれない」とも。

展示室では「平和を考える作文」(石垣市主催)の入選作品も展示している。

八重山の入賞者は次の通り。
【図画】
小学校の部
優秀賞=又吉優菜(白保小2年)「へいわのわた毛とばそうよ」
優良賞=川奈誠(大本小4年)「平和な島」
佳作=崎原朝光(西表1年)「おとうさんといっしょにいつまでもつりにいけますように」
佳作=小嶺暖花(与那国小2年)「ちきゅうはへいわかな?」
佳作=嶺井ゆきの(大本小3年)「たのしいな」
佳作=嶺井泰志(大本小4年)「いい日」

中学校の部
優秀賞=丸山咲(川平中3年)「祈り」
優良賞=浦山青空(川平中3年)「平和の祈り」
佳作=嶺井千裕(石垣第二中1年)「南の地から祈りを」

【作文】
中学校の部
最優秀賞=新城大地(石垣中3年)「爆発しなかった爆弾」
佳作=島尻優楓(石垣第二中1年)「平和の尊さ」

【詩】
小学校の部
優秀賞=山城日菜(白保小1年)「ありがとうのこころ」
佳作=真地那月(与那国小2年)「せんそうのないせかい」

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