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地元出身デザイナーがオンラインストア出店-石垣発のクールビズ誕生

「イチグスクモード」がオリジナルデザイン服のオンラインストアオープン

「イチグスクモード」がオリジナルデザイン服のオンラインストアオープン

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 石垣氏庭園隣に事務所を置く「イチグスクモード」(石垣市新川、TEL0980-87-5282)が2月10日、オリジナルデザイン服のオンラインストアを正式オープンした。

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 同社社長の池城安武さんは県内最大の美術・工芸公募展である「第64回沖展・版画の部」で浦添市長賞を受賞した石垣市出身の31歳。八重山高校、琉球大学を卒業し、イギリスに2年間留学。帰国後は沖縄本島の職業訓練校でメディアアートを専攻、米軍入札に関わる会社勤務などを経て石垣に戻ってきた。「30歳を目前にして、自分のやりたいことを思いきりしてみたいと思った」と昨年10月に同社を設立。「最初はデザイン事務所を考えたが、石垣に何店もあるので洋服を作ることにした。Tシャツだけでなく、かりゆしウエアのような礼服やおしゃれ着がないと思い、クールビズ制作も始めた」と開店の経緯を振り返る。自宅をアトリエ兼事務所に、1人で製作から販売まで行う。

 デザインコンセプトは「沖縄・八重山の文化を着回す」。オリジナルブランドの「カフヌキィン」(9,870円)や沖縄の詩人・山之口貘の詩と顔写真をデザインしたTシャツ(3,150円)など、沖縄・八重山の自然や文化にちなんだ服を作る。カフヌキィンとは沖縄の方言で「幸せの服」を意味する。「これまでのかりゆしウエアとは異なった視点から石垣発のクールビズを作り広げていけたら」と池城さん。スタイリッシュなクールビズを目指す。

 家庭科の教師をしていた母親に裁縫を教わり、初めは縫製なども全て自分で行っていたという。デザインは「ウーパナシャー(なぞなぞ)柄」や「ティダアミ(太陽雨)柄」、桃林寺の石垣塀をイメージした「イシャナギ(石垣)柄」など、八重山に伝わる文化や自然が制作の土台となる。島バナナやマンゴーで草木染を試したり、自ら版画用の透写台を作ったりと、常に新しい物を求めて試行錯誤を繰り返しながら製作に打ち込む。

 「アートが好きな人に好まれるものを作っていきたい」と意気込みを見せる池城さん。「まずは今夏のうちにカフヌキィンの名前を広げたい。石垣で知名度をあげられたら」とも。「来年には沖縄本島に支店を構えたい。さらに本土にも支店を増やしていきたいが、あくまで石垣を拠点としたスタイルで」と地元重視のデザインを強調する。

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