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石垣・宮良タフナー原で「明和大津波遭難者慰霊祭」

石垣で「明和大津波遭難者慰霊祭」

石垣で「明和大津波遭難者慰霊祭」

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 241年前に八重山を襲った明和大津波による犠牲者を弔う「明和大津波遭難者慰霊祭」が4月24日、宮良タフナー原(石垣市宮良)で執り行われた。

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 式ではまず全員で黙とうをささげた。続いて中山義隆石垣市長が式辞に立ち「生き残られた方々が壊滅的被害を受けた各村々を再興させていくまでの道のりは筆舌に尽くしがたく、血のにじむような努力があったからこそ今の石垣島がある。そのことを決して忘れず、後世に伝えていかなければならない」と述べた。

 作文の朗読では、大浜小学校6年の砂川奈芹さん、白保中学校3年の浦内さくらさん、八重山商工高校3年の新垣武康さんの3人が、それぞれの思いを語った。

 砂川さんは「昔の人たちが大津波の後、ここまで石垣島を建て直してくれたことに感謝し、去年の東日本大震災を体験した人々の話に耳を傾け、いろいろ考えなければならないと思った」、浦内さんは「最近、学校周辺に『海抜何メートル』という表示を見かける。学校では津波に対する避難訓練も行った。防災の取り組みの一つとして、日頃からできることを行い、しっかりと対策しなければならない」、新垣さんは「これからいつ、どんな時に大きな地震が起こるか予想できない。だからこそ津波や地震に対する軽快意識を高めなければならない。そのためにも東日本大震災をはじめ、私たちの故郷で起きた大災害についてもっと知る必要があると思う」と、それぞれ読み上げた。

 この後、大東吟道会八重山支部が詩吟を奉納。参列者が花を手向け、静かに犠牲者の冥福を祈った。

 明和大津波は1771年4月24日8時ごろに発生した地震によって起きた。地震の規模はマグニチュード7.4と推定されており、当時の島の人口の3分の1にあたる9313人が犠牲となった。

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