沖縄一の米どころ・石垣島平田原(ひらたばる)で早くも米の収穫が始まった。
稲刈りが始まったのは仲新城淳さんの9ヘクタールある水田。仲新城さんは島内の稲作農家の中でも1、2位を争う超早場米の生産者で、一般農家は今月末ごろから収穫を始めるのに対し仲新城さんは1月中旬に植えたコシヒカリを5月18日から日に50アールずつ収穫している。「今年は旧暦の閏(うるう)3月があり田植えから稲刈りまでの期間を長く取った。3月から気温が徐々に上昇したのは稲の生育に好条件だった。米のおいしさの基準である食味が増し、今年は数年に一度の豊作になるだろう」と顔をほころばせる。
仲新城さんは毎年3期に分けて米を生産し、今後は5月末から8月中旬、8月下旬から11月下旬にかけても稲作を行う。「夏場の台風で被害が出ても、ほかの期の収穫で補えるリスク分散の役割もある」と仲新城さん。
市内の小売りスーパーでは早くも仲新城さんの生産した新米が並び、石垣市民は日本一早い新米を食べることができる。