石垣島北部の星野公民館前広場(石垣市桃里)で7月21日、第8回「人魚の里 星野夏まつり」が開催される。
星野集落には、人魚が1771(明和8)年に起こった明和の大津波の来襲を知らせて村を救ったとされる伝説があり、「人魚の里」として知られる。少子高齢化や過疎化の問題に直面した同集落では8年前、この伝説を生かし「星野人魚の里地域協議会」を立ち上げ、「人付き合いの濃密な農村地域の良さ」を内外に発信する取り組みを続けている。同祭りは、その一環として集落で途絶えていた盆踊りを「夏祭り」という新しい形で復活させたのが始まり。
当日は、地域子ども会による空手やエイサーの披露、地域女性部による人魚伝説の朗読や「桃里節」の踊り、ライトダウンで星空観察、和琉風(とりかじ)エイサー団体による演舞、地元で活動するアーティスト前花雄介さんによる演奏など、多彩なプログラムを展開。飲食などのブースも出店し、6月にフサキリゾートヴィレッジのワークショップで制作・寄贈されたイラストレーターpokke104(ポッケいちまるよん)さんによる人魚のパネル画やライブペインティングの即興画も飾る予定。
「地域力や防災力の見直しが叫ばれる中、241年前に八重山を襲った大津波を記憶にとどめ、警笛を鳴らし続けることが私たちの役目。老若男女が心を一つにして作り上げるこの祭りは、地域作りの一つの形となっている」と実行委員の砂川拓也さん。「少しでも多くの方に来場いただき、盛りだくさんのメニューでおなかも心もいっぱいにして夏の楽しい思い出を持ち帰ってほしい」と来場を呼び掛ける。
開催時間は18時~22時。当日は集落内に一般駐車場を特設予定。