八重山商工高校郷土芸能部の「全国高総文祭とやま2012」出場を励まそうと7月21日、石垣市民会館(石垣市浜崎町)大ホールで壮行公演が開かれた。
同部の同祭郷土芸能部門への出場は、2年連続7回目となる。昨年は、優良賞を受賞したものの、上位4校が舞台に立てる「東京国立劇場優秀校公演」に進めなかったことから、「今年こそは」と練習に励んだという。同祭は、8月10日~12日、富山県砺波市で開かれる。
出場演目は「八重山の海人(うみんちゅ)かりゆし」。雨、風、太陽の恵みを海にささげ、豊かな海の幸をもたらす神への感謝を奉納する海神祭を再現。庶民の精神生活、エネルギッシュで豊かな人情を歌や踊りを29人の部員が表現する。
舞台は5つの構成から成り、海に囲まれた八重山に南風が吹くと航海安全の祈りをささげる「とぅぐる岳」、囲い網に魚を追い込む「しびらおーざ」、神への奉納舞踊「鳩間節」、海の幸に喜ぶ「新村ゆんた」、いさましく海へ繰り出す「久高節」と、海人の心意気を「かりゆし、かりゆし」と威勢よく喜ぶ「嘉利吉節」で盛大なうちに幕を閉じる。
会場には、部員の家族や一般市民、卒業生や在校生が定員1000人の会場を埋め、完成度の高い演目と、全国大会での活躍へ期待の拍手が送られた。
友利成寿校長は「生徒たちは、一に練習、二に練習、三、四がなくて五に練習で今日まで励んできた。小さなことでも見逃さず、動作一つ一つを徹底して確認体で覚えてきた」とその苦労をたたえ、来場客に派遣費造成への理解に感謝した。
同公演では、部員と同部OBによる昨年の出場舞踊「果報ぬ世ば報ぅられ」や「浜遊び」のほか、ブラスバンド部、元職員ら友愛の会、職員バンド、ダンス部らが友情出演し、舞台を盛り上げた。