石垣・バンナ公園で3月31日、春休み子ども昆虫教室「クワガタムシを増やしてみよう」が小学生高学年以上を対象に開かれた。主催は同公園世界の昆虫館。
同館はチョウの採集による標本作りなどを主催してきたが、「採る」から「増やす」に発想を転換、石垣には5種類のクワガタムシが生息しており、昨今数を減らしているサキシマヒラタクワガタの増やし方を教えた。
同館館長の山田守さんは「以前はバケツ一杯にクワガタが採れる場所もあったが、今は数が減っている。1匹の雌は50個の卵を産むので50匹に増やすこともできる。増やして山に返しましょう」と子どもたちに呼び掛け、捕獲の仕方や飼育方法を教えた。
山田さんは産卵木を実際に子どもたちに触らせて固さを確かめさせ、「腐って少し柔らかくなった木に卵を産む。卵から生まれた幼虫はこの木を食べて成長する」と説明。土は水が入ったペットボトルの底でたたき、固めにすることなど詳しく説明した。
「市販されている昆虫ゼリーよりバナナ、パイナップル、リンゴを餌にすると良い。スイカは水分が多く、餌には向かない。湿度を保つために水にぬらした新聞紙を天井として使うのが良い」とアドバイス。「カブトムシは寿命が1年だが、ヒラタクワガタは3年。飼育は難しいがやりがいがある」と話した。
また、世界最大のカブトムシ、ヘラクレスオオカブトムシを山田さんが見せると子どもたちは大喜び。昨日までサナギだったものがちょうど羽化したばかりとあって、子どもたちは目を輝かせて山田さんを取り囲んだ。