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石垣島天文台に4次元デジタル宇宙シアター、立体映像で宇宙旅行体験

200インチのスクリーンをアクティブシャッター方式の眼鏡をかけてのぞくと宇宙が広がる

200インチのスクリーンをアクティブシャッター方式の眼鏡をかけてのぞくと宇宙が広がる

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 石垣島天文台は7月4日より、4次元デジタル宇宙シアター「4D2U(フォーディートゥーユー)」を公開、現在までに150人が利用し、市民や観光客の関心を集めている。

特殊な眼鏡のため、5歳以下と妊婦は使うことができない

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 同施設は、九州・沖縄では最大の105センチメートル口径「むりかぶし望遠鏡」を備える。「4D2U」と学習用の小型望遠鏡を備えた「星空学びの部屋」を、沖縄振興一括交付金を充てて完成、1日定員30人で予約を受け付けている。

 「4D2U」は国立天文台が開発した立体映像システム。天体や天体現象を空間3次元、時間の1次元、合わせて4次元で可視化。宇宙の構造の進化を最先端のコンピューターで描き出すほか、最近の観測データを映像化し「宇宙を目の当たりにできる」という。

 200インチ(約横4.5メートル×縦2.5メートル)のスクリーンをアクティブシャッター方式の眼鏡をかけてのぞくと、星の位置関係が立体的に見える。施設係員が見学日の石垣島の星空の様子から100億光年離れた宇宙までを映像を挟みながら約30分間解説する。

 銀河誕生の映像では、星が目の前に飛ぶように見えるため、手を伸ばす子どももいるという。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや」が観測した月面の立体地図を映像化したものは、アポロの月面着陸時の写真を証明する。

 那覇から訪れたという観光客は「『石垣島に行くならできたばかりの施設を見学するべき』と友人に勧められた。素晴らしい映像でもう一度見たいくらい。宇宙旅行をした気分」と興奮して話した。

 石垣島天文台の宮地竹史所長は「石垣島は『日本一星空が美しく見える場所』と言われている。その石垣島で宇宙船に乗って宇宙の果てまで旅行する気分を八重山郡民や観光客の皆さんに体験してほしい。雨天時も見られるし、団体には別の時間帯で案内することもできる」と話す。国立天文台のウェブサイトでは「4D2U」のソフトフェア「Mitaka」を提供、個人のパソコンで楽しむことも。

 同天文台は8月1日から9月29日まで開催される「第4回国際科学映像祭」に参加する。国内の科学館、プラネタリウム館、シアターなど3館以上でスタンプを押し応募すると抽選で商品が当たるという。

 4D2Uの一般公開(予約制)は15時~15時30分。入場無料。一般・団体予約は同天文台(TEL 0980-88-0013)まで。

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