旧盆中日の8月20日夜、石垣島北部・明石地区で「明石エイサーまつり」が開かれた。
八重山では旧盆中にアンガマを行う地区が多いが、沖縄本島からの移民により開拓された同地区では本島の祖先供養であるエイサーが行われる。
明石公民館広場(石垣市伊原間)で開催された祭りには、台風接近による強風にもかかわらず観光客や地域住民などが多数訪れ、旧盆中の一夜を楽しんだ。
吉川詞剛公民館長は「明石集落は入植当時から受け継いできたエイサーがあるから団結できる。昔も今もこれからも、皆で知恵を出して村づくりに励んでいきたい。今日は皆さんにも明石の元気なエイサーを見て輪の中に入っていただき、楽しい一夜にしてもらえれば」とあいさつ。
特設ステージでは同地区出身の三線奏者・宜保和也さんによる民謡ライブや田里友邦さんによる三線ライブが行われ、会場を盛り上げた。広場では地域の子どもたちによる元気のいい子どもエイサーや男性と女性が輪になって踊る伝統的な大人踊りなどが次々に披露。地謡の伴奏に合わせて曲ごとに違った踊りが演舞され、訪れた人たちを楽しませた。
祭りの最後には一般の観客も踊りに参加。終盤は激しい雨に見舞われたが、参加者らは物ともせず、熱気の中、祭りを締めくくった。
初めて訪れたという市内在住の夫婦は「よく見るエイサーと違っていて新鮮だった」「見て参加して楽しかった」と話していた。