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石垣でハワイ日系2世ドキュメンタリー映画上映-苦難の歴史後世に

上映の前後に松元監督の舞台挨拶も

上映の前後に松元監督の舞台挨拶も

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 ハワイの日系社会を描いた映画「Go for Broke!ハワイ日系二世の記憶」の上映会が8月28日、舟蔵の里(石垣市新川)で開かれた。

アロハオリ・フラのフラダンスで上映会に花を添えた

 本作は、第二次世界大戦で戦地へ赴いたハワイ日系2 世の退役軍人とその妻たち34人のインタビューを中心にまとめたドキュメンタリー映画で、今年2月から全国各地でロードショーが行われている。沖縄本島での上映に際して松元裕之監督がプライベートでも度々訪れていた石垣での上映も希望していたところ、知人を介して同会場での上映会が実現。当日は台風接近のため野外会場から急きょ屋内会場に変更となったが、幅広い年齢層の市民が詰め掛け、真剣な表情で作品に見入っていた。

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 制作は日系2 世の苦難の歴史を広報啓発し、ハワイの日系人子弟に対し日本文化伝承などの支援を行うNPO法人のNAC-J。松元監督が代表を務める。監督が他界した友人の夢をかなえるためハワイ・マウイ島で遺作展を催した際に日系の人々から協力を得たことから、その恩を返したいと考えたのが始まり。同作は日系2世の苦難の記憶が薄れる中、その歴史や人となりを広く知ってもらおうと制作された。

 真珠湾攻撃時の現地の様子、米兵として戦火を交えた日系人部隊での体験など戦時中の様子に加えて、戦前から戦後のハワイでの日系家庭の暮らしや文化、沖縄県移民に対する差別、戦後の現地社会への貢献など、日系2世が歩んで来たさまざまな歴史が描かれている。

 松元監督は舞台あいさつの中で「多くの方の協力があり映画が形になった。原点は日系の方々が言う『恩を受けたら礼を返す』ということ」と制作の経緯を説明し、「今の日本は人が助け合ったり目上の人を敬ったりする精神が希薄になりつつあると感じるが、日系の方たちの人を思いやる心を通してあらためて日本らしさを問い直している。今のハワイの社会は日系2世の方たちが果たしてきた役割に負うところが大きいということも知ってほしい」と話した。

 上映前には「アロハオリ・フラ」によるフラダンスも行われ、会場に花を添えた。

 同作のDVDは上映会場で購入できる。詳しくはNAC-Jのホームページまで。