八重山青年会議所主催による第1回地域創造委員会事業「『石垣市風景計画』に関する説明会『風景づくりとまちづくり』」が1月28日、大濱信泉記念館多目的ホール(石垣市登野城)で行われた。
同説明会は、2007年から施行された「石垣市風景計画」についての市民への理解を深め、その中で市民の声を行政に生かしてもらおうと行われたもので、講師は石垣市都市建設課係長の玻座真保幸さんが務めた。
初めに「景観に関する理論・制度・動向などの紹介」として、景観の意味や見え方に応じた景観の種類、石垣市の景観基本構造などをスライドで事例をあげながら説明。玻座真さんは「景観は遠景・中景・近景がある。皆さんの生活に深く関わっており、皆さんが意識しなくとも共同で作りあげているもの」と話した。また「まちづくり」の実例として、長野県小布施町のまちづくりについても紹介した。
後半は景観計画区域と景観地区の違いを踏まえた上で、「石垣市風景計画」について説明した。「『石垣市風景計画』は20年計画となっている。石垣島は全域が景観計画区域で、1つの特徴として島を取りまくリーフも含んでいる」と玻座真さん。18箇所の風景地区とその特性を説明し「市民協同の風景づくりを推進するためには、市民・企業・団体・行政が風景づくりの担い手であることを自覚しなければいけない」(同)と話した。
説明会終了後には質疑応答の時間も設けられ、「運用体制はどうなっているのか」という質問に対して、玻座真さんは「これからの構築体制の取り組みの中に各地での運用体制を作っていき、景観を考える場を設けたい」と答えた。そのほか、「お年寄りも含めた風景計画について話す場を設けてほしい」「市街地などで緑化20%以上確保は難しいのではないか」という意見や、「建設業界を始めとしたいろいろな団体と意見交換を行ってほしい」という要望もあった。