日本では八重山にしか生息していないカンムリワシの生態調査などに取り組んでいる市民グループ「カンムリワシ・リサーチ」が定めた「カンムリワシ週間」(2月7日~13日)の取り組みの一環として、観察会や写真展などが開催された。
「カンムリワシ週間」は旧暦1月1日からの1週間。八重山民謡「鷲ぬ鳥節」でカンムリワシが正月の太陽に向かって飛び立つ様子が歌われていることにちなんだ取り組みで、昨年から行われている。
企画展示では、カフェ「Haru Cafe」(石垣市平得、TEL 0980‐83‐0666)でカンムリワシ写真展とカンムリワシ商品アート展示が行われ、カンムリワシの写真やカンムリワシのペーパーモデル、カンムリワシをモチーフにしたTシャツなどを展示。また、石垣島産で「かんむりわし米」と名付けられた黒紫米の商品も紹介した。そのほか、西表野生生物保護センターではワシタカ類の剥製(はくせい)や資料の展示が行われた。
2月10日には、カンムリワシ観察会が開かれ、同リサーチメンバーと参加者が名蔵地区と崎枝半島でカンムリワシを観察したほか、バンナ公園南口の「バンナ森といこいの広場総合休憩所」で八重山高等学校郷土芸能部による舞踊「鷲ぬ鳥節」が披露された。
カンムリワシ・リサーチは、2006年2月に野鳥愛好家や獣医師、地方自治体で文化財保護の業務に携わっている職員らで発足。カンムリワシの生息域保全のための調査、救護から野生復帰までの取り組みを行い科学的な情報を集めることと、カンムリワシ交通事故防止などの市民への情報提供や教育を目的としている。