児童文化サークル「くにぶん木の会」(登野城ルリ子会長)はこのほど、石垣島に伝わる童歌を集めた冊子「ばがー島のわらべうた」を発行した。
くにぶん木の会は、島の子どもたちに手作りの島の文化を伝えようと1987年に設立され、八重山に島々に伝わる民話をもとにした人形劇や童歌の伝承に務めてきた。
地域のお年寄りとの交流から多くの童歌を収集。1993年に発行した「やいまのわらべうた」は、好評を得て早々になくなり、再発行を望む声が多く寄せられていた。今回は、トヨタ財団地域社会プログラムの助成を受けて実現に至った。
今回の冊子は石垣島の童歌に限定し、歌い継いでいけるようにとCDにも収録して、冊子に添付した。CDには1972年に録音した白保の童歌もあり、貴重な音源となっている。
2月28日には発行を記念したイベントも開催。同サークルの会員が歌の内容を紹介し、歌いながら、どのように子どもたちが遊んできたのか、参加者と一緒に実演した。今ではあまり見られなくなった遊びだが、大人も子どもも大はしゃぎしていた。
童歌はすべて方言で歌われている。同サークルの登野城ルリ子さんは「歌を通して方言を覚えてもらいたい」と活用を勧めるとともに「一度覚えた歌は忘れない。できるだけ家庭でおばあちゃん、おじいちゃんは子や孫に歌ってあげてほしい」と話す。
「ばがー島のわらべうた」(CD付き)は500部発行。一部1,500円で、同サークルで取り扱っている。問い合わせは、登野城さん(TEL0980-82-6758)まで。