石垣市観光協会青年部創立20周年記念「八重山観光の将来を考える!シンポジウム」が4月18日、石垣市民会館中ホールで開催された。同青年部は1988年、当時の八重山観光協会の青年部として創立。今年度で20周年を迎え、節目を記念してシンポジウムを開催した。
シンポジウム前半の基調講演では、同会会長である大濵長照市長が「八重山観光の将来を考える」と題して講演。台湾から帰ってきたばかりの大濵市長は「台湾を将来の観光地域として視野に入れている」と述べ、新空港を利用した台湾との交流について語った。大濵市長は「八重山で台湾物産展などを行えば、互いの経済効果となる。台湾の大学への留学もあるが、中学生の修学旅行というのもいい経験になり、人材育成へとつながっていくだろう」と話した。
後半は、石垣市企画部参事兼観光課長の宇保安博課長、平田観光のバスガイド・砂川恵子さん、同会青年部の砂川省吾部長、竹富町観光協会青年部の上間学部長、石垣市商工会の平田睦さん、八重山商工高校観光コース3年・与那覇瑞姫さんのパネリスト6人による、八重山の観光について語るパネルディスカッションが行われた。
その中で砂川部長は青年部での取り組みについて話し、「宮古との大々的な音楽イベントをできないかと考えている。若者で力を合わせてできるようなイベントを考えていけたらと盛り上がるのではないかと思う」と、宮古島と連携したイベントを行うことを提言した。
また八重山商工の与那覇さんは「今後の活動では島人向けの観光ツアーと清掃活動に力を入れていきたい。将来の夢は介護士。県外就職になるので、施設の方々に島のことを伝えたい。ホスピタリィー精神で何事にもチャレンジしたい」と夢を語った。
上間部長は「自然や文化など魅力ある財産を見に、世界中からたくさんの観光客が訪れているが、それらを案内しているのはすべて人。人と人のコミュニケーションが観光には大事なのではないかと思う。「あなたに会いたい」「あの人に会いたい」ということが観光の原点。世界に向けて発信するには、一人ひとりが自分のファンを作ること」と、人材育成の必要性を述べた。