沖縄県立芸術大学附属研究所(那覇市)は9月28日、「第1回沖縄県率芸術大学移動大学」を11月28日・29日に竹富町西表島で開催すると発表した。
移動大学は、同大学における芸術文化の専門的研究者の調査研究と実戦の成果を広く県民に還元することで開催地の地域文化の活性化に貢献するとともに、大学と地域が相互交流することが目的。竹富町を皮切りに、今後年2回ずつ実施していく考え。
2日間で行われる教室は、野焼、絵画、織遊び、粘土アニメ、琉球舞踊、三線、声楽の7つ。実際に大学で教えている16人の教授、准教授、非常勤講師が直接指導する。同大学としても、これだけのスタッフが学外で授業を行うのは初めて。
場所は西表島にある大原小学校。28日は午後のみ、29日は午前、午後ともに開講する。同じ内容で繰り返し行う教室もあり、各回定員がある。竹富町の児童生徒を優先的に先着順に受け付けるが、大人の受講も可能で親子で参加することもできる。また定員に達しない場合は、竹富町以外からも受け付けることがあるという。受講料はすべて無料。
夜(19時30分~21時)には参加自由の西洋音楽・琉球音楽のレクチャーコンサート、琉球舞踊公演が行われる。また教授らが手がけた作品のミニ展示会も企画し、受講以外にも移動大学を体験できるよう工夫した。
記者会見で同研究所の波照間永吉さんは「大学ができて23年になるが、なかなか研究の成果を県民に還元する場がなかった。ぜひ竹富町の人たちに大学教育を感じてもらいたい」と話し、竹富町教育委員会の慶田城久教育長も「全面的に協力して成功させたい」と第1回の開催を歓迎した。
申し込み受け付けは10月8日から。詳しくは竹富町教育委員会教育課(TEL 0980-82-6191)まで。