石垣市は2月15日、耳の不自由な人が窓口を利用した際の呼び出し用に振動による無線式呼出装置を設置した。同装置の設置は沖縄県内で初。
まず設置したのは、住民票や印鑑証明などを発行する市民生活課。これまで聴覚障害者が窓口を利用した際、書類の準備出来て職員が呼び出しても聴き取れず、特に混雑する時期には対応が後回しになることがあった。そのため振動による呼び出し装置の設置を求める声があり、今回、それに応える形で導入した。
職員は受信機を手渡し、準備ができたら送信機のボタンを押す。すると受信機が震えて知らせる仕組み。30メートル以内なら受信可能で、隣の部署やトイレなどを利用していても知らせることができる。
装置の愛称は「呼出しんちゃん」。保健福祉部障がい福祉課のアイデアで、「振動」と「心に届けたい」という思いを込めたという。実際に体験した人たちは「不便だったのでとても嬉しい。市役所だけでなく銀行や病院などにも広まってほしい」「今まではいつ呼び出されるのかドキドキしながら待っていたが、これからは気軽に行くことができる」と喜んでいる。
市では今後、ほかの部署への設置も検討していく。