石垣の通称・18番街入り口に5月8日、「琉球木灰(もっかい)そば・がちま家」(石垣市石垣、TEL0980-83-3141)がオープンした。
「木灰そば」は、琉球王朝時代から受け継がれた麺の製法。ガジュマルやモクマオーなどの木を燃やした灰を水に入れ、その上澄み液をかん水の代わりに麺のつなぎに使用している。同店では水にもこだわり、地下のさんご礁からくみ上げた水を使っている。
東京出身の店長・松本央さんが八重山に移住したのは8年前。与那国島でダイビングインストラクターを1年半務めた後、石垣島に引っ越してきた。東京で飲食業に携わった経験があり、おいしいものへのこだわりを持つ松本さん。手作りの八重山そばの「スープ」は友人にも評判で、それに合う麺を探していたところ「木灰そば」を作れる人に出会った。教えてもらいながら納得いく麺を作り上げ、自分の店を出すことを決めた。
木灰そばの特徴は、独特の風味と強いこし。松本さんの「おすすめ」は冷たいそば。麺そのままの味を堪能できる「木灰ざるそば」(650円)、納豆、なめこ、オクラをトッピングし、特製だしでサッパリ風味に仕上げた「冷やしツルそば」(700円)、韓国の冷麺風に辛めに味付けた「冷やし木灰冷麺」(750円)、ヘルシーで女性に人気の「木灰サラダそば」(700円)などバリエーションも豊富。「焼きそば」(750円)も「おすすめ」と松本さん。
温かいそばは、基本の「木灰そば」(小=450円)をはじめ、野菜やモズク、三枚肉、ソーキ炙り、てびち炙りなどの「具乗せそば」がある。これらは小、中、大と量が選べる。セットでは「ジューシー木灰そば」(600円)が人気だという。
「木灰そばはもともと作られていた麺。古き良き時代を忘れないよう、うちでは添加物も一切使っていない。ぜひ一度食べて、麺の違いを味わってもらいたい」と松本さん。
営業時間は12時~15時、18時~23時。水曜定休。駐車場2台。近隣であれば出前も行う。