乳幼児期の生活リズムと成長について学ぶ-親子で遊べる体操も

親子体操でコミュニケーション、石垣で実践

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 家庭教育支援講演会と親子体操教室「生活リズム向上作戦~食べて、動いて、よく寝よう!~」が12月3日、なごみの広場保育園(石垣市大浜)で開かれた。主催は沖縄県教育委員会。

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 家庭教育支援事業の一環で、家庭教育を地域全体で支える機運を醸成し、支援者の資質向上を図ることを目的に開かれたもの。講師は早稲田大学人間科学学術院教授で医学博士の前橋明さん。講演会と親子体操教室を行い、会場には乳幼児期の教育に関心のある市内の保育士や幼稚園教諭、親子連れなど約50人が集まった。

 講演で前橋さんは、乳幼児期の生活リズムについて「乳幼児期は10時間以上就寝、夜9時に寝て、朝7時に起きるくらいが理想的。就寝時間が足りないと力が発揮できず、遅寝遅起きをすると必要なホルモンが適時に出なくなり、自律神経の支障を来す。睡眠のリズムが乱れると朝食の欠食や持久力の欠如をもたらし、体力低下や精神不安定を導いてしまう」と説明。悪循環に陥らないためには「寝ること」「食べること」「動くこと」の3点が最も大切だと力説した。

 沖縄県では特に夜遅くまで子どもが起きていること、石垣市では朝食抜きの園児が5割近くいること、県内の9割の子どもが通園に車を利用しており運動量が不足していることなど問題点を調査結果のグラフを用いて指摘。「幼児期に生活リズムをつけておくことが後の不登校や非行、病気の防止になる。私たちの世代による子育ての失敗で、最近多くの子どもたちの異常が報告されている。その失敗を繰り返さないように、今日は一生懸命話させていただいた」と強調。「今、国は生活リズムの向上に『早寝・早起き・朝ごはん』を提唱しているが、これに『運動』をプラスしたい。沖縄県はいち早くこれを理解し、その運動を始めている」と話した。

 コミュニケーション能力や空間認知能力、平衡性を培うと言われる親子体操も実演。「飛行機」「ロボット運動」「メリーゴーラウンド」など体操を行い、親子で遊びながら手軽にできる運動も紹介した。参加した親子らは、互いに体を触れ合わせながら笑顔で体操を楽しんでいた。

 市内登野城在住の29歳女性は「3歳の娘が今、眠れなくて困っていた。お祝いなど、夜間外出する機会が多いのが問題なのかもしれない。生活リズムの乱れで後々の健康に影響すると聞き、改善しようと思った。家でできる体操も学べて良かった」と話していた。

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