
EF Polymer株式会社(本社:沖縄県恩納村、創業者兼CEO:ナラヤン・ラル・ガルジャール、以下「EF Polymer」)はこの度、国頭村赤土等流出防止対策地域協議会(宮城明正副村長)が実施する、国頭村における赤土等流出防止対策の効果検証に参画します。
本事業では、国頭村環境保全課が事務局となる「国頭村赤土等流出防止対策地域協議会」に加え、一般財団法人沖縄県環境科学センター(以下「沖縄県環境科学センター」)、国頭漁業協同組合(以下「国頭漁協」)、琉球大学、EF Polymerが連携し、農地からの土砂流出を抑える新たな対策の検証と、沿岸海域における赤土等の堆積状況の調査を行います。
沖縄では、降雨によって農地から赤土等が流出し、河川を通じて沿岸海域へ運ばれる「赤土等流出」が、長年にわたる地域課題の一つとなっています。国頭村では近年、赤土等流出によりサンゴや魚介類を中心とした生態系へ悪影響を与える「自然環境への影響」に加え、漁場が遠方化することで起きる「産業への影響」が深刻化しており、農業と漁業が共存できる持続可能な地域づくりに向けた対策が求められてきました。国頭村は2022年8月に「国頭村赤土等流出防止対策地域協議会」を設立。科学的根拠に基づく営農対策の確立を目指し、EFポリマーを活用した農地での流出抑制効果の検証を進めるとともに、その先にある沿岸海域の赤土等の堆積状況を継続的に把握する取り組みを進めています。

赤土流出のようす(写真提供:国頭村環境保全課)

赤土流出のようす(写真提供:国頭村環境保全課)
本事業で進める主な取り組みは以下の通りです。
1.沿岸海域における赤土等の堆積状況の調査
2.農地からの土砂流出を抑えるための効果検証
今回調査する海域では、国頭漁協が採取した試料をもとに、沖縄県環境科学センターが赤土等の堆積状況を調査。一方の農地側では、琉球大学農学部の試験場で人工降雨試験を行い、EFポリマーを適用することによって降雨時の土砂流出を抑えられるかを検証します。
【事業の正式名称】 国頭村赤土等対策関連調査委託業務
【事業期間】:2026年7月14日から2027年3月26日
【事業体制】:本事業では、国頭村赤土等流出防止対策地域協議会から委託を受けた沖縄県環境科学センターが中心となり、国頭漁協、琉球大学、EF Polymerが体制に加わって赤土等流出防止に向けた実証・検証に取り組みます。
【検証内容】:
「1.沿岸海域における赤土等の堆積状況の調査」
および
「2.農地からの土砂流出を抑えるための効果検証」
※以降は「2.農地からの土砂流出を抑えるための効果検証」におけるEFポリマーの使用方法です。
EFポリマーは、オレンジやバナナの皮など、これまで廃棄されてきた作物残渣をアップサイクルして開発された100%自然由来の超吸水性ポリマーです。高い吸水・保水性能を持ち、土壌中に水分を保持することで、農業における水資源の有効活用などに活用されています。

EFポリマーの効果
事業初年度の2025年度には、国頭村内の圃場でEFポリマーを使用し、土砂等の流出抑制効果を検証しました。一方、屋外での試験では自然降雨に左右されるため、降水量や降雨強度などの条件を一定に保つことが難しく、十分な比較・検証を行うことができないという課題がありました。
そこで本年度は、琉球大学の酒井教授の監修のもと、同大学農学部の試験場において、人工降雨装置を用いた試験を実施します。試験では、国頭村内の2か所の圃場から採取した土壌を使用し、EFポリマーを使用しない「対照区」と、EFポリマーを使用する「試験区」を設定。人工降雨によって同一の降雨条件を再現し、両区を比較することで、EFポリマーの使用の有無や使用条件によって、土砂の流出量や水の浸透などにどのような違いが生じるのかを科学的に検証します。
【実験場所】 :琉球大学農学部 試験場
【使用する土壌】:国頭村内の土:赤土(国頭マージ)
【試験方法】:
土壌の採取
国頭村内の2か所の圃場から、それぞれ約80kgの土壌を採取します。
土壌の準備
採取した土壌をふるいにかけて乾燥させ、試験に使用できる状態に整えます。
試験区の作成
準備した土壌を試験用のケースに入れ、EFポリマーを使用する区と使用しない区を設定します。
人工降雨による比較試験
試験区に人工的に雨を降らせ、同じ条件のもとで土砂の流出量や水の浸透などを測定し、EFポリマーの有無による違いを比較します。
【測定・検証内容】
土壌の乾燥密度(Bulk Density)や空隙率(くうげきりつ)、有機物量、土壌団粒の安定性を示す平均重量直径(MWD)などの土壌特性を測定します。さらに、透水係数や浸透水量、表層水(Runoff)の流出量・流出開始時間、流出土砂量(Soil Loss)などを分析し、降雨時に水がどの程度土壌へ浸透し、どの程度の水や土砂が地表から流出するのかを評価します。 これらのデータを総合的に比較することで、EFポリマーの使用による土壌環境の変化と、赤土等流出抑制への効果を科学的に検証します。
本年度の人工降雨試験で得られた結果を踏まえ、2027年度には国頭村内での屋外試験を予定しています。試験計画の策定にあたっては、地元農家や土壌専門家へのヒアリングを通して、試験予定地や試験方法、ポリマーの使用条件などを検討します。室内で条件を揃えて効果を科学的に検証し、その結果を実際の農業現場での検証につなげることで、地域の実情に即した赤土等流出防止対策としての有効性を確認します。
EFポリマーの創業者兼CEOのナラヤン・ガルジャールは以下のように述べています。

EF Polymer - Narayan Gurjar(CEO)
「EFポリマーは、水にまつわる課題を解決し、農業や地域社会に貢献することを使命としてきました。私たちが本社を置く沖縄で、赤土等の流出という地域が長年向き合ってきた課題に、私たちの技術を生かせる可能性を検証できることを大変意義深く感じています。今回の取り組みは、EFポリマーだけで実現できるものではありません。国頭村をはじめ、漁業、農業、アカデミアなど、専門性を持つそれぞれの立場から地域の自然と向き合ってきた皆さまと共に検証を進めることで、農地とその先にある海の双方にとって、より持続可能な解決策につなげていきたいと考えています。」
国頭村環境保全課は以下のようにコメントしています。

国頭村章
「国頭村では、赤土等の流出によるサンゴ礁や海洋生態系への影響、ならびに漁業などの地 域産業への深刻な課題に対し、持続可能な対策の確立を目指してまいりました。 本事業では 、琉球大学や沖縄県環境科学センター、国頭漁協協同組合をはじめとする関係機関に加え 、100%自然由来の『EFポリマー』を持つEF Polymer社との連携により、科学的根拠に基 づいた効果的な流出抑制手法の検証を進めてまいります。人工降雨試験などを通じて地域の 実情に即した営農対策を確立し、世界自然遺産登録地として、農家と漁業者が共に発展でき る豊かな自然と産業の共存を目指して取り組んでまいります。」
EF Polymerについて
EF Polymer株式会社はインド生まれで沖縄育ちのディープテック・スタートアップです。
オレンジやバナナの皮など、従来捨てられていた残渣をアップサイクルした、100%自然由来の超吸水性ポリマー「EFポリマー」を農業資材として製造・販売しています。また、完全有機のポリマーを日用品や化粧品の原材料としての応用を推進することで、企業のグリーントランスフォーメーション(GX)を支援します。当社技術の普及を通して、水不足を中心とした環境問題の解決を目指します。
https://efpolymer.jp/
■問い合わせ窓口:
EF Polymer株式会社 広報
・中尾:050-3628-8676
・稲福:050-1785-7082
efp-japan-office@efpolymer.com