石垣の「カンムリワシ・リサーチ」は、第3回綾羽(あやぱに)顔写真調査を行い、結果を発表した。今回は、第5回かいぎん環境貢献基金の助成を受け実施した。
タカ科のカンムリワシは、石垣島と西表島のみで200羽前後の生息が確認されている特別天然記念物。同団体は昨年9月から今年2月末までに撮影された幼鳥の顔写真を募集、22人から103件の応募があった。
幼鳥の特徴は顔や頭部、胸や腹部が白い。個体識別の結果、石垣は27羽、西表島は6羽、計33羽の幼鳥が確認された。一昨年は26羽、昨年は30羽だったことから「データ上は微増傾向にあるが、観察者数や観察地にばらつきがありなんとも言えない。応募者は増加傾向にあり、今後も多くの人に協力いただきたい」と同団体の佐野清貴代表。
集まった写真を基に、6つの地区に分け、顔周辺の5項目の特徴から個体識別した。確認期間、最も離れて確認された距離、過去の記録との比較、生息地域の変化などをまとめた。中にはきれいに飛行している様子を捉えた写真や、夜間に顔を隠して寝ている珍しい写真も。
同団体は、結果を15ページの報告書にまとめ協力者に配布、応募写真は「綾羽顔写真パネル展」として巡回展示も行う。確定している展示スケジュールは以下の通り。
石垣やいま村、メイクマン石垣店(8月25日まで)、しらほさんご村(8月26日~9月1日)、とぅもーるネットセンター(8月26日~9月1日)、西表野生生物保護センター(9月19日~30日)。