「いしがきブランディングプロジェクト」の一環として「地域ブランドセミナー」が10月18日、ホテル日航八重山(石垣市大川)で開催された。主催は石垣市商工会。
同プロジェクトは「平成19年度小規模事業者全国展開支援事業」として、小規模事業者が全国規模のマーケットを狙った新事業展開を支援し、小規模事業者の経営向上を図ることを目的としたもの。沖縄県では石垣市を含めた8カ所で展開している。
セミナーでは、博報堂MD戦略推進局ブランディング・プロデューサーの木下富美子さんが「地域ブランディング概論~八重山・石垣がさらに輝くために~」と題して講演を行った。有名ブランドを例に挙げ、ブランドについての考え方を説明。「物だけでなく、トータルな活動がブランドを作っている。ブランドは企業と顧客のきずな。企業の一貫した『約束』と『活動』が、顧客の記憶に集積されていき、あの会社ならという『期待』になる」と木下さん。
地域ブランドを形成する場合、推進母体づくりを完成させることが重要で、地域を越えた「ブランド共同体」を作る。「地域の人たちの愛着が高ければ高いほど活性化へとつながる」(同)という。事例として、岩手で行われている「地元学」や北九州のフリーペーパー「雲のうえ」、香川の「麺通団」などの地域ブランドが取り上げられた。
木下さんは「地域ブランドづくりで最も大事なものは『人づくり』。人の意識づくりをすることで、それがすべて地域ブランドへと影響される」と話した上で「顧客の頭の中にあるブランドイメージに対して、どう『約束』と『活動』を行うかを考えること」とアドバイスを加える。
セミナーの最後で、日本で初めてのとなる標章管理型組合「八重山ブランド協同組合」の入会案内も行われた。