石垣に4月9日、クルーズ船「フォーレンダム号」が初寄港した。約1200人を乗せたクルーズは横浜を出発し、石垣、台湾・基隆(キールン)、那覇、静岡県清水を経て横浜に戻る8泊9日の船旅。1人10万円程度から乗船できるという。
初寄港を歓迎して石垣市が主催するセレモニーが行われた。パナ・パナ会による八重山の郷土芸能で出迎えると、乗客はカメラを向けてさっそく八重山の空気を味わった。
漢那政弘石垣市副市長は初寄港を歓迎し「ようこそ日本最南端へ。八重山の自然、風土、文化、食事を満喫してほしい」とあいさつ。ミス八重山は、船長、ホテルマネジャー、機関長に花束を手渡した。バイジェン・ヨハン船長は「初めて寄港できたことを誇りに思う。さっそく多くの人が自然や文化を楽しみにツアーに出掛けた。ぜひまた寄港したい」と返礼した。
約7時間と短い滞在ながら、乗客は川平湾、玉取崎展望台、ヤエヤマヤシ群落、竹富島、西表島の仲間川クルーズなどのオプショナルツアーに観光バスで出掛けた。
個人で市内を散策する人も多く見られた。神奈川県からの観光客は「竹富島に行ってみたい」、「移住するかもしれないので、マンションを見て回りたい」。東京からの観光客は「車いす対応のタクシーがあると聞き待っている。川平湾に行きグラスボートに乗りたい」などと話していた。
同船はオランダ船籍で6万1214トン。全長は237.9メートルと同市寄港の客船では最大級。石垣には台湾からのクルーズ船が毎年4月から10月まで年に数十回寄港するが、国内からの客船は珍しい。