野底林道(石垣市伊野田地区側)で7月17日、石垣島北部地域子どもパークレンジャー事業の第2回活動「アコークロー(夕ぐれ時)の生き物調査」が行われた。環境省の子どもパークレンジャー事業で、事業実施者はエコツアーふくみみ(石垣市野底)。
「石垣島北部JPR(子どもパークレンジャー)」は、伊原間中学校区(伊原間中学校・平久保小学校・明石小学校・野底小学校・伊野田小学校)の児童生徒を対象とした公募型の自然体験活動。
石垣島北部地域は西表石垣国立公園として、海・山・マングローブ域が広く保全されており、貴重な自然が残されている。同活動はカヤック・シュノーケリング・登山などの体験を通して、楽しみながら地域の自然の豊かさを学び、保全意識を育むことを目的として、12月までに計6回行われる予定。
同活動第2回となった「アコークローの生き物調査」は、マーペー伝説で有名な野底岳を通る野底林道の伊野田側で日没時刻から行われた。子どもパークレンジャーに初めて参加した人に青い帽子、参加者全員に調査用紙が配られ、生き物調査が開始。林道を歩きながら声を聞いたり、姿を見た生き物を記録したりした。
普段目にするシロハラクイナの犬のような鳴き声や、虫の声、アカショウビンなどの鳥の声も聞こえたほか、ヤエヤマオオコウモリの姿も。薄暗くなってくるとカエルの鳴き声も多く聞こえるようになった。
「最初は不安で、あまり参加したくなかった」という瀧川覚理さん(野底小5年)は、「パークレンジャーの人と話してから楽しくなった。暗闇が怖いと思っていたけど、暗闇でも明かりをともしながら歩くといろんな生き物が見つかりそうで楽しかった。コウモリも思ったよりも怖くなかった」。砂川大賀さん(同6年)は、「今まで自然から聞こえてくる音をあまり気にしていなかったが、いろんな音が聞こえてくるのも面白く、カエルの鳴き声がいろいろ聞けて良かった」と話した。
環境省レンジャーの若松さんは「暗い時間だと子どもたちだけでは危ないので、大人と一緒にたまには生き物調査をやってほしい。普段と違うことを夏休みにやってほしい」と話し、エコツアーふくみみの大堀さんは「朝早く同じように生き物調査をしてみると、夜とは違ういろんな生き物の声が聞けると思うので、ぜひ試してみてほしい」と話した。
第3回は8月、「鍾乳洞たんけんとサンゴ礁でシュノーケリング」を予定している。