自主防災や災害時の対応に付いて考える「防災カフェ in バンナ」が3月9日・10日、バンナ公園南口総合案内所(石垣市石垣)で開かれた。主催は八重山ハザードマップ研究会。
東日本大震災後に、自分たちが住む八重山の防災について考えようと市民有志が集まって結成された同会。ウェブデザイナーや医師、消防士、東北出身者などそれぞれの立場から意見を交わし合っている。
今回は震災を教訓に災害に備えて自分ができること、災害発生時にすべきことを考えてみようと企画。市民が気軽に参加できるよう、10日にはカフェ形式のワークショップも実施した。
ワークショップではまず星野公民館が自主防災の取り組みを発表し、地域で語り継がれている明和大津波(1771年)に関する民話のアニメーションを上映。続いて、防災クイズや市消防による防災講話で備えることの大切さを学んだ。
「非常用持ち出しバッグを作ってみよう」のコーナーでは、乳幼児がいる場合、高齢者がいる場合、長期避難用を仮定しバッグの中身を検討。3つのグループに分かれ、防災士の資格を持つメンバーが解説。参加者はリストをチェックしながら自らグッズを確認し、必要性や用途の説明を受けた。子どもたちも「何を入れたい?」と聞かれ「懐中電灯」「カレーライス」などと話しながら積極的に参加していた。
このほか発熱剤を使った非常食作りやおんぶひもを使った救助方法など実演もあり、子どもも大人も興味深そうに見入っていた。親子で参加した女性は「非常用バッグは気になっていた。どんなものが必要かわかって良かった」と振り返った。
同じ時間、やえやま東北人会による「東北物産展」も開催し、会員が集めた東北6県の土産物や菓子を販売。菓子はカフェでも提供し、訪れた人たちは東北の味を楽しみながら防災の知識を深めた。
展示では被災地の写真や新聞、東北の観光パンフレットなどを掲示。ドキュメンタリー映画の上映も行い、訪れた人たちは被災地への思いを新たにした。